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お気に入りの和歌はありますか? 巻第五十六

1 :名無氏物語:2009/12/21(月) 11:14:34 ID:gAgOOCY4
お気に入りの和歌を書き込んでください。

前スレ
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2 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:01:42 ID:AB1ZxA7I
過去スレ
お気に入りの和歌はありますか?
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3 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:03:19 ID:AB1ZxA7I
お気に入りの和歌はありますか? 巻第十一
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4 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:04:34 ID:AB1ZxA7I
お気に入りの和歌はありますか? 巻第二十一
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5 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:05:35 ID:AB1ZxA7I
お気に入りの和歌はありますか? 巻第三十一 
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6 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:06:22 ID:AB1ZxA7I
お気に入りの和歌はありますか? 巻第四十一
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7 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:13:09 ID:AB1ZxA7I
お気に入りの和歌はありますか? 巻第五十一
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お気に入りの和歌はありますか? 巻第五十三
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お気に入りの和歌はありますか? 巻第五十五(前スレ)
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8 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:13:39 ID:Pue/LyLM
神ぢ山あふぐ心のふかきをもいはでおもへば色にみゆらん(後鳥羽院)

9 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:14:44 ID:Pue/LyLM
さきだてし心もよしやなかなかに憂き世のことを思ひ忘れて(北畠親房)

10 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:15:32 ID:Pue/LyLM
歎けとて老の身をこそ残しけめあるは数々あらずなる世に(北畠親房)

11 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:29:42 ID:Pue/LyLM
なげけとてなきはかずそふ浮世にもあるわかれこそ身はまさりけれ(藤原家隆)

12 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:32:00 ID:Pue/LyLM
かすが野に咲くや梅がえ雪間よりけふは春べと若菜摘みつつ(藤原定家)

13 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:33:45 ID:Pue/LyLM
天の河空より消えてとまらぬや流るるみをの春のあは雪(二条為定)

14 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:36:04 ID:Pue/LyLM
おのがねは誰がためとてもやすらはず鳴きすててゆく郭公かな(二条為定)

15 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:38:11 ID:Pue/LyLM
小山田の露吹きたててなびく穂の色こき時とわたる秋風(正徹)

16 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:39:00 ID:Pue/LyLM
はれてなほ残るか嶺の雨の音に露吹きたててわたる松風(武者小路実陰)

17 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:41:18 ID:Pue/LyLM
雲さそふ空にしられて神無月嵐のうへをゆく時雨かな(二条為定)

18 :名無氏物語:2009/12/21(月) 12:42:59 ID:Pue/LyLM
偽りのかぎりはいつとしらぬこそしひて待つよの頼みなりけれ(二条為定)

19 :名無氏物語:2009/12/22(火) 21:37:57 ID:fcqiyH0w
みよしののみ山は雲にうづもれてをのへににほふ四方の春風(藤原為家)

20 :名無氏物語:2009/12/22(火) 21:41:07 ID:fcqiyH0w
遠近のさくらは雲にうづもれて風のみ花の香に匂ひつつ(二条為明)

21 :名無氏物語:2009/12/22(火) 21:44:42 ID:fcqiyH0w
世とともに春の別れをしたひきてあくればかふる花染の袖(二条為明)

22 :名無氏物語:2009/12/22(火) 21:46:25 ID:fcqiyH0w
をりふしもうつればかへつ世の中の人のこころの花ぞめの袖(俊成卿女)

23 :名無氏物語:2009/12/22(火) 21:48:23 ID:fcqiyH0w
たちばなのにほふあたりのうたたねは夢もむかしの袖の香ぞする(俊成卿女)

24 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:09:37 ID:fcqiyH0w
かきくらしおもひもあへぬ夕立に市人さわぐみわの山もと(定円)

25 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:10:47 ID:fcqiyH0w
とへかしな我のみたえぬあらましにまつを契りの夕ぐれの空(二条為明)

26 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:11:41 ID:fcqiyH0w
思ひきやわが敷島の道ならでうき世の事をとはるべしとは(二条為明)

27 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:12:28 ID:fcqiyH0w
思ひなすほかには春の暮もなしかすめる空にむかふ心は(伏見院)

28 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:14:05 ID:fcqiyH0w
わがこころ春にむかへる夕ぐれのながめの末も山ぞかすめる(花園院)

29 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:15:38 ID:fcqiyH0w
春雨のゆふぐれしほる花のうへにひびきもおもき入相の鐘(伏見院)

30 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:17:00 ID:fcqiyH0w
梢よりおちくる花ものどかにて霞におもき入相の声(花園院)

31 :名無氏物語:2009/12/22(火) 22:18:10 ID:fcqiyH0w
風わたる梢の露やかかるらん月におどろく蝉の一声(正徹)

32 :名無氏物語:2009/12/23(水) 00:09:23 ID:zimXa6FF
照る月に夏を忘れし木間よりおどろかしける蝉の一声(香川景樹)

33 :名無氏物語:2009/12/23(水) 00:10:21 ID:zimXa6FF
おきてみる朝けの軒ば霜しろし音せぬ風は身にさむくして(花園院)

34 :名無氏物語:2009/12/23(水) 00:11:10 ID:zimXa6FF
おきてみる軒端の霜のしろたへにこずゑもさむき冬の朝あけ(伏見院)

35 :名無氏物語:2009/12/23(水) 00:12:13 ID:zimXa6FF
庭の雪はすだれへだつるねやのうちにまた奥深き埋火のもと(伏見院)

36 :名無氏物語:2009/12/23(水) 07:01:31 ID:i6d7Z8v3
寒過ぎて〜

37 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:06:16 ID:zimXa6FF
暮れかかる山の下道わけ行けば雲こそかへれあふ人はなし(尊円親王)

38 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:07:14 ID:zimXa6FF
花はまだ柳のいとの浅みどりくる人あれな此頃の春(進子内親王)

39 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:09:19 ID:zimXa6FF
みちのべや柳むらむらみどりにて花はまだしきこのごろの春(伏見院)

40 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:10:27 ID:zimXa6FF
のどかなる夕べのながめ春にして音せぬ雨の暮ぞさびしき(伏見院)

41 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:11:56 ID:zimXa6FF
山あらしのあらくすぎつる一とほり花のふぶきに空とぢぬなり(進子内親王)

42 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:13:32 ID:zimXa6FF
雨はれて雲ふく風になく蝉の声もみだるる森のした露(俊成卿女)

43 :名無氏物語:2009/12/23(水) 16:16:03 ID:zimXa6FF
見わたせばはるかにつづく小山田の色こきかたは刈りそめにけり(進子内親王)

44 :名無氏物語:2009/12/23(水) 19:04:31 ID:zimXa6FF
はかなくも命にかくる思ひかなとばかり見まし夏虫の身を(藤原定家)

45 :名無氏物語:2009/12/23(水) 19:13:24 ID:zimXa6FF
ちぎりありて逢ひ見むこともしらぬ世にはかなく人を思ひそめぬる(広義門院)

46 :名無氏物語:2009/12/23(水) 19:16:29 ID:zimXa6FF
ながめのこす花の梢もあらし山風よりさきに尋ねつるかな(永福門院右衛門督)

47 :名無氏物語:2009/12/23(水) 19:21:05 ID:zimXa6FF
うくつらき人の面影わが涙ともにぞうかぶ月の夜すがら(花園院冷泉)

48 :名無氏物語:2009/12/23(水) 19:29:01 ID:zimXa6FF
草がくれ虫なきそめて夕霧のはれまの軒に月ぞみえ行く(花園院一条)

49 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:21:05 ID:WfhiZf0Y
鳩のなく外面の杉の夕がすみ春のさびしき色は見えけり(木下長嘯子)

50 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:22:37 ID:WfhiZf0Y
庭のおもは霜の色よりしらみそめてうすくきえゆく有明のかげ(伏見院)

51 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:30:55 ID:WfhiZf0Y
夕がすみ光にほへる山のはに入日のあとのなごりをぞみる(伏見院)

52 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:31:58 ID:WfhiZf0Y
あさみどり柳のいとの引きはへてながきは春の日影なりけり(藤原為家)

53 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:35:13 ID:WfhiZf0Y
色かはる柳がうれに風すぎて秋の日さむき初雁のこゑ(藤原為基)

54 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:43:43 ID:WfhiZf0Y
しほれあふ花のすゑずゑ色さびて秋の日さむき草のうへの雨(伏見院)

55 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:46:11 ID:WfhiZf0Y
わすれずよかりねに月をみやぎのの枕にちかきさをしかの声(藤原良経)

56 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:47:45 ID:WfhiZf0Y
おく霜はねやまでとほる明がたの枕にちかき雁の一こゑ(藤原為基)

57 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:49:08 ID:WfhiZf0Y
とびつれてとほざかりゆく烏羽にくるる色そふをちかたの空(藤原為基)

58 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:50:14 ID:WfhiZf0Y
山もとや雨はれのぼる雲のあとにけぶりのこれる里の一むら(藤原為基)

59 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:51:16 ID:WfhiZf0Y
山かげや雨はるらしも谷ごしの向ひの峯に雲のぼるみゆ(伏見院)

60 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:52:19 ID:WfhiZf0Y
日かず待つ春をおそしとしら雪の下よりにほふ梅の初花(衣笠家良)

61 :名無氏物語:2009/12/24(木) 09:53:46 ID:WfhiZf0Y
つくづくと見ぬ空までもかなしきはひとりきく夜の軒のはるさめ(伏見院)

62 :名無氏物語:2009/12/24(木) 10:06:42 ID:WfhiZf0Y
今よりの秋とは風にききそめつ目にはさやかにみか月のかげ(正親町公蔭)

63 :名無氏物語:2009/12/24(木) 10:07:32 ID:WfhiZf0Y
あはれのみいや年のはに色まさる月と露との野べのささ原(藤原定家)

64 :名無氏物語:2009/12/24(木) 10:09:13 ID:WfhiZf0Y
おほえ山いくののみちの長き夜に露をつくしてやどる月かな(後鳥羽院)

65 :名無氏物語:2009/12/24(木) 10:11:08 ID:WfhiZf0Y
たれか又こよひも友をたづぬらん月と雪とのおなじ光に(後村上天皇)

66 :名無氏物語:2009/12/24(木) 20:54:17 ID:WfhiZf0Y
明くるかと見えつる空のさらにまた霧に夜ぶかき秋のしののめ(正親町公蔭)

67 :名無氏物語:2009/12/24(木) 20:56:20 ID:WfhiZf0Y
あけぬれどなほはれやらずたちこめて霧に夜ぶかきしののめの山(大江茂重)

68 :名無氏物語:2009/12/24(木) 20:57:14 ID:WfhiZf0Y
星きよき夜はのうす雪空はれて吹きとほす風を梢にぞ聞く(伏見院)

69 :名無氏物語:2009/12/24(木) 20:59:03 ID:WfhiZf0Y
星きよき霜夜の木ずゑ風こしてくち葉のおとぞ庭にきこゆる(伏見院)

70 :名無氏物語:2009/12/24(木) 21:00:35 ID:WfhiZf0Y
恋しさをすすむる暮の風の色よつれなき人の身にもしまなむ(正親町公蔭)

71 :名無氏物語:2009/12/24(木) 21:01:42 ID:WfhiZf0Y
それをだにおもひさまさじ恋しさのすすむままなる夕暮の空(伏見院)

72 :名無氏物語:2009/12/24(木) 21:02:47 ID:WfhiZf0Y
秋の月こたへばいかにかたらまし心にうかぶ代々のあはれを(正親町公蔭)

73 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:35:48 ID:WfhiZf0Y
山陰にこころばかりは春の色のつつじのけたみ花咲きにけり(藤原信実)

74 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:40:01 ID:WfhiZf0Y
水鶏なく森ひとむらは木暗くて月にはれたる野べのをちかた(正親町実明女)

75 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:40:51 ID:WfhiZf0Y
ひとむらの梢も消ゆる雨のうちにすゑは雲なる野べのをちかた(伏見院)

76 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:42:13 ID:WfhiZf0Y
かやり火のけぶり一すぢ見ゆるしも月にはれたる里のをちかた(光厳院)

77 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:43:07 ID:WfhiZf0Y
雨おもき籬の竹のをれかへりくだればのぼる露の白玉(藤原為家)

78 :名無氏物語:2009/12/24(木) 22:46:41 ID:WfhiZf0Y
誰ならむやさしの人の帰るさや暁ふかきを車の音(伏見院)

79 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:00:39 ID:WfhiZf0Y
思ふことなくてぞ見ましほのぼのと有明の月の志賀の浦波(花山院師賢)

80 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:03:18 ID:WfhiZf0Y
いにしへは露分けわびし虫の音をたづねぬ草の枕にぞ聞く(花山院師賢)

81 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:24:51 ID:WfhiZf0Y
わけわびぬ袂の露も虫の音もしげき野原の秋の夕暮(藤原雅経)

82 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:25:50 ID:WfhiZf0Y
かげよわる柞の紅葉いかならむ木の下道の荒れはてしより(花山院師賢)

83 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:27:39 ID:WfhiZf0Y
むべしこそ雪も深けれなべて世のうれへの雲の空にみちつつ(花山院師賢)

84 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:29:20 ID:WfhiZf0Y
空にみつうれへの雲のかさなりて冬の雪ともつもるなりけり(藤原俊成)

85 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:31:06 ID:WfhiZf0Y
この里にみゆきせし世の面影ぞけふは涙とともにさきだつ(花山院師賢)

86 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:32:09 ID:WfhiZf0Y
海山を見る空もなしわが心さながら君にそへて来しかば(花山院師賢)

87 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:33:21 ID:WfhiZf0Y
言問ひていざさはここにすみだ川鳥の名聞くも都なりけり(花山院師賢)

88 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:35:46 ID:WfhiZf0Y
古郷のおなじ空とは思ひ出でじかたみの月のくもりもぞする(花山院師賢)

89 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:51:17 ID:WfhiZf0Y
雲の色にしぐれ雪げはみえわかでただかきくらすけふの空かな(花山院師賢)

90 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:52:17 ID:WfhiZf0Y
死出の山こえむも知らで都人なほさりともと我や待つらむ(花山院師賢)

91 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:53:10 ID:WfhiZf0Y
風むかふ憂き寝もしらず都人日数かずへて我や待つらむ(慶運)

92 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:54:20 ID:WfhiZf0Y
秋は暮れ君は都へかへりなばあはれなるべき旅の空かな(西行)

93 :名無氏物語:2009/12/24(木) 23:59:30 ID:WfhiZf0Y
吹きとふく風にまかせてけふはみむちるべくもあらぬ花の盛を(三条西実隆)

94 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:00:34 ID:WfhiZf0Y
けふのみと秋をしたへばくれうつる夕日のかげもうたてほどなき(正親町実明女)

95 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:02:38 ID:WfhiZf0Y
清見潟ふじの煙や消えぬらむ月影みがく三保のうら波(後鳥羽院)

96 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:22:22 ID:Hw2h+sN5
立ちそむる霧かとみれば秋の雨のこまかにそそく夕ぐれの空(冷泉為秀)

97 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:23:44 ID:Hw2h+sN5
夕まぐれ小萩が上の露もみずこまかにそそく秋の村雨(正徹)

98 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:30:46 ID:Hw2h+sN5
関守もとめぬ日数に秋暮れて有明の月のすまの浦波(冷泉為秀)

99 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:33:06 ID:Hw2h+sN5
瀬だえするふる川水のうす氷ところどころにみがく月かげ(冷泉為秀)

100 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:46:12 ID:Hw2h+sN5
むらむらにつもるとみるやしら雪のふる河水の瀬だえなるらん(冷泉為尹)

101 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:47:48 ID:Hw2h+sN5
われが身やふる河水のうすごほり昔はきよき流れなれども(源頼政)

102 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:49:08 ID:Hw2h+sN5
折にふるるうさつらさしもあはれなりなれゆくうちのすさびと思へば(伏見院)

103 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:51:59 ID:Hw2h+sN5
あひみしはありしうつつを限にて今は夢にもことのはぞなき(九条教実)

104 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:53:17 ID:Hw2h+sN5
ひと夜かすのがみの里の草枕むすびすてける人の契を(藤原定家)

105 :名無氏物語:2009/12/25(金) 00:54:14 ID:Hw2h+sN5
露しげき野上の里のかり枕しほれていづる袖のわかれ路(冷泉為秀)

106 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:17:26 ID:Hw2h+sN5
なさけある友こそかたき世なりけれ独り雨きく秋の夜すがら(冷泉為秀)

107 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:18:16 ID:Hw2h+sN5
世は春にさけるさかざる里はあれど梅が香ならで吹く風もなし(後水尾院)

108 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:19:36 ID:Hw2h+sN5
いめびとの伏見の里を朝ゆけば梅が香ならぬ風なかりけり(八田知紀)

109 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:20:59 ID:Hw2h+sN5
麻の葉に波のしらゆふかけそへてこの夕べよりかよふ秋風(足利尊氏)

110 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:22:20 ID:Hw2h+sN5
みそぎ川なみのしらゆふ秋かけてはやくぞすぐるみな月のそら(藤原良経)

111 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:24:21 ID:Hw2h+sN5
みそぎする麻の葉末のなびくより人の心にかよふ秋風(俊成卿女)

112 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:25:46 ID:Hw2h+sN5
山のはの松よりうへになりにけり嵐をわけてのぼる月かげ(伏見院)

113 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:27:03 ID:Hw2h+sN5
入相は檜原の奧にひびきそめて霧にこもれる山ぞ暮れゆく(足利尊氏)

114 :名無氏物語:2009/12/25(金) 01:59:26 ID:Hw2h+sN5
ほどもなく松よりうへになりにけり木の間もりつる夕ぐれの月(足利尊氏)

115 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:00:22 ID:Hw2h+sN5
ながれゆく落葉ながらや氷るらむ風よりのちの冬の山川(足利尊氏)

116 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:01:10 ID:Hw2h+sN5
霜ふかき籬の荻のかれ葉にも秋のままなる風の音かな(足利尊氏)

117 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:02:05 ID:Hw2h+sN5
さびしさにさびしき声ぞ友となる嵐になるる山かげの庵(足利尊氏)

118 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:05:43 ID:Hw2h+sN5
露ながら千草ふきしく秋風にみだれてまさる花の色かな(足利直義)

119 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:08:14 ID:Hw2h+sN5
なびけどもさそひもはてぬ春風にみだれてまさる青柳のいと(藤原定家)

120 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:09:34 ID:Hw2h+sN5
さても身の春や昔にかはるらんありしにもあらず霞む月かな(洞院公泰)

121 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:10:27 ID:Hw2h+sN5
五月雨ににごりておつる滝の上の御ふねの山は雲ぞかかれる(洞院公泰)

122 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:23:30 ID:Hw2h+sN5
五月雨はこのした露もかずかずににごりておつる山の谷川(藤原為家)

123 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:24:32 ID:Hw2h+sN5
月かげにみがきておつる滝のうへのみふねの山は雲もかからず(伏見院)

124 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:26:15 ID:Hw2h+sN5
ふりそむる御垣の雪はあさけれどつかへてしるき跡やのこらん(洞院公泰)

125 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:28:00 ID:Hw2h+sN5
朝な朝なつかへていそぐ宮人の跡をのみみる庭のしらゆき(後醍醐天皇)

126 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:30:29 ID:Hw2h+sN5
ふみ分けて猶もつかへよしら雪の跡ある道はむもれはてじを(洞院実雄)

127 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:31:38 ID:Hw2h+sN5
わすれめやみかきにちかき丹生川のながれにうきてくだる秋霧(洞院公泰)

128 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:32:45 ID:Hw2h+sN5
あらし山空なる月は影さえて川せの霧ぞうきてながるる(亀山院)

129 :名無氏物語:2009/12/25(金) 02:35:45 ID:Hw2h+sN5
色も香も千代までにほへ百敷やこりさく梅は今さかりなり(洞院公泰)

130 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:49:10 ID:Hw2h+sN5
むら時雨はれつる跡の山風に露よりもろき峰の紅葉ば(二条為冬)

131 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:50:43 ID:Hw2h+sN5
夏と秋とゆきあひの早稲のほのぼのとあくる門田の風ぞ身にしむ(二条為忠)

132 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:51:49 ID:Hw2h+sN5
君すめば峰にも尾にも家居してみ山ながらの都なりけり(二条為忠)

133 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:53:04 ID:Hw2h+sN5
君すめばここも雲ゐの月なれどなほ恋しきは宮こなりけり(平行盛)

134 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:54:31 ID:Hw2h+sN5
君すめばやへたつ雲も九重のみかきが原と花さきにけり(源頼武)

135 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:55:40 ID:Hw2h+sN5
世の憂さを空にもしるや神無月ことわりすぎてふる時雨かな(尊良親王)

136 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:56:53 ID:Hw2h+sN5
かかるべき時はさなれど神無月ことわりすぎてふる時雨かな(宗尊親王)

137 :名無氏物語:2009/12/25(金) 04:58:13 ID:Hw2h+sN5
わが庵は土佐の山風さゆる夜に軒もる月もかげこほるなり(尊良親王)

138 :名無氏物語:2009/12/25(金) 08:59:58 ID:Hw2h+sN5
せめてげに杜のうつせみもろ声になきてもかひのある世なりせば(尊良親王)

139 :名無氏物語:2009/12/25(金) 09:03:44 ID:Hw2h+sN5
聞きなるる契りもつらし衣うつ民のふせ屋に軒をならべて(尊良親王)

140 :名無氏物語:2009/12/25(金) 09:06:10 ID:Hw2h+sN5
はるばると朝満つ潮のみなと舟こぎ出づるかたはなほ霞みつつ(宗良親王)

141 :名無氏物語:2009/12/25(金) 09:06:56 ID:Hw2h+sN5
夕暮は湊もそことしらすげの入海かけてかすむ松原(宗良親王)

142 :名無氏物語:2009/12/25(金) 09:08:06 ID:Hw2h+sN5
霞めただいづれ都のさかひとも見ゆべきほどの旅の空かは(宗良親王)

143 :名無氏物語:2009/12/25(金) 09:08:50 ID:Hw2h+sN5
諏訪の海や氷のうへは霞めどもなほうちいでぬ春の白波(宗良親王)

144 :名無氏物語:2009/12/25(金) 18:12:39 ID:yloS62TG
http://www.youtube.com/watch?v=KiBdhRIkPoo

彼らはがんばっています!!

145 :名無氏物語:2009/12/27(日) 22:42:24 ID:ohcn7dUl
さきにほふ花をみてだにしのぶかな雲ゐの風の今日はいかにと(久坂玄瑞)

146 :名無氏物語:2009/12/27(日) 22:44:02 ID:ohcn7dUl
けふのみと思はば花のをしからん我が心をもいつかなしてむ(久坂玄瑞)

147 :名無氏物語:2009/12/27(日) 22:45:30 ID:ohcn7dUl
ほととぎす血になくこゑはあり明の月より外にきく人ぞなき(久坂玄瑞)

148 :名無氏物語:2009/12/27(日) 22:46:56 ID:ohcn7dUl
けふもまたしられぬ露のいのちもて千とせも照らす月をみるかな(久坂玄瑞)

149 :名無氏物語:2009/12/27(日) 22:58:46 ID:ohcn7dUl
あなたなる峯の白雲夕ぐれに見ればかなしも世の事思ふに(久坂玄瑞)

150 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:01:46 ID:ohcn7dUl
時なればせんすべもなしもののふのあはれ吾が君もおもちちもおきて(久坂玄瑞)

151 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:03:35 ID:ohcn7dUl
今ははや都の春も時ならむ我家の桜花さきにけり(久坂玄瑞)

152 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:06:01 ID:ohcn7dUl
あづさ弓春も来にけりもののふの引き返さじと出づる旅路に(久坂玄瑞)

153 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:07:21 ID:ohcn7dUl
いにしへのことと思ひて書読みしその憂きことも今は我が身に(久坂玄瑞)

154 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:08:50 ID:ohcn7dUl
桜花手折りかざさんもののふの鎧の上に色香を見せて(久坂玄瑞)

155 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:24:41 ID:ohcn7dUl
すはの海のこほりのうへの通ひ路は神のわたりてとくるなりけり(源顕仲)

156 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:26:09 ID:ohcn7dUl
宿からに霞むとのみや嘆かれむ都の春の月見ざりせば(宗良親王)

157 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:26:56 ID:ohcn7dUl
かへる雁なにいそぐらむ思ひ出もなき古郷の山と知らずや(宗良親王)

158 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:32:25 ID:ohcn7dUl
ふるさとと聞きし越路の空をだになほ浦とほくかへる雁がね(宗良親王)

159 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:33:20 ID:ohcn7dUl
朝日いでてのどけき峰の山ざくら花も久かたの光なりけり(宗良親王)

160 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:34:45 ID:ohcn7dUl
帰るさをはやいそがなん名にしおふ山の桜は心とむとも(二条為定)

161 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:36:24 ID:ohcn7dUl
古郷は恋しくとてもみ吉野の花のさかりをいかが見捨てむ(宗良親王)

162 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:37:45 ID:ohcn7dUl
君をのみたのむ吉野の宮人の同じかざしは桜なりけり(宗良親王)

163 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:55:21 ID:ohcn7dUl
春わけし跡にしをりを残しおきて桜はしるき夏木立かな(宗良親王)

164 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:56:27 ID:ohcn7dUl
時鳥いつのさ月のいつの日か都に聞きしかぎりなりけむ(宗良親王)

165 :名無氏物語:2009/12/27(日) 23:59:35 ID:ohcn7dUl
今更に我に惜しむなほととぎす六十あまりの古声ぞかし(宗良親王)

166 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:00:47 ID:kRove4DM
天つ空わが思ふ人かほととぎす雲のはたてに声の聞こゆる(宗良親王)

167 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:02:35 ID:kRove4DM
思ひやれ木曾の御坂も雲とづる山のこなたの五月雨の頃(宗良親王)

168 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:03:32 ID:kRove4DM
へだてゆくゐな野の原の夕霧に宿ありとても誰かとふべき(宗良親王)

169 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:14:34 ID:kRove4DM
いづかたも山の端ちかき柴の戸は月見る空やすくなかるらむ(宗良親王)

170 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:15:42 ID:kRove4DM
いかがせむ月もみやこと光そふ君すみのえの秋のゆかしさ(宗良親王)

171 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:16:47 ID:kRove4DM
年へぬるひなのすまひの秋はあれど月はみやこと思ひだにやれ(後村上天皇)

172 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:17:52 ID:kRove4DM
月に君思ひ出でけり秋ふかく我をばすての山となげくに(宗良親王)

173 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:18:43 ID:kRove4DM
契りおきしことをばすての山なれどよもさらしなとなほ頼むかな(源俊頼)

174 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:20:08 ID:kRove4DM
面影も見しにはいかに変はるらむ姨捨ならぬ山の端の月(二条教頼)

175 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:21:43 ID:kRove4DM
身のゆくへなぐさめかねし心には姨捨山の月も憂かりき(宗良親王)

176 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:23:03 ID:kRove4DM
都には風のつてにもまれなりし砧の音を枕にぞ聞く(宗良親王)

177 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:38:08 ID:kRove4DM
都にも時雨やすらむ越路には雪こそ冬のはじめなりけれ(宗良親王)

178 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:40:15 ID:kRove4DM
片敷のとふのすがごも冴えわびて霜こそむすべ夢はむすばず(宗良親王)

179 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:40:57 ID:kRove4DM
嵐ふき空にみだるる雪もよに氷ぞむすぶ夢はむすばず(藤原良経)

180 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:41:52 ID:kRove4DM
山たかみ我のみふりてさびしきは人もすさめぬ雪の朝あけ(宗良親王)

181 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:50:11 ID:kRove4DM
忘れめや都のたぎつ白河の名にふりつみし雪の明ぼの(宗良親王)

182 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:51:13 ID:kRove4DM
かかる世のためしもいまだ白雪にうづもれやせむ園のくれ竹(宗良親王)

183 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:53:03 ID:kRove4DM
おのづから雪ふみわけて問ひこしも都にちかき山路なりけり(宗良親王)

184 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:53:48 ID:kRove4DM
雪つもる越のしら山冬ふかし夢にもたれか思ひおこせむ(宗良親王)

185 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:55:27 ID:kRove4DM
山里の年の暮こそあはれなれ人のたてたる門の松かは(宗良親王)

186 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:57:40 ID:kRove4DM
この暮もとはれむ事はよもぎふの末葉の風の秋のはげしさ(宗良親王)

187 :名無氏物語:2009/12/28(月) 00:58:44 ID:kRove4DM
ありそ海のうら吹く風もよわれかし言ひしままなる波の音かは(宗良親王)

188 :名無氏物語:2009/12/28(月) 01:00:31 ID:kRove4DM
憂きほどはさのみ涙のあらばこそ我が袖ぬらせよその村雨(宗良親王)

189 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:23:54 ID:kRove4DM
北になし南になしてけふいくか富士の麓をめぐりきぬらむ(宗良親王)

190 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:24:48 ID:kRove4DM
木曾路河あらしにさえて行く浪のとどこほるまをしばし待たなむ(宗良親王)

191 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:26:43 ID:kRove4DM
富士の山いくかすぎぬとかぞふれば同じ麓に有明の月(顕昭)

192 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:27:50 ID:kRove4DM
旅の空うきたつ雲やわれならむ道もやどりもあらしふく頃(宗良親王)

193 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:29:19 ID:kRove4DM
ひとり行く旅の空にもたらちねの遠きまもりをなほたのむかな(宗良親王)

194 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:30:56 ID:kRove4DM
老の波また立ち別れいな舟ののぼればくだる旅のくるしさ(宗良親王)

195 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:32:09 ID:kRove4DM
忘れずよ一夜ふせやの月の影なほその原の旅心ちして(宗良親王)

196 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:45:32 ID:kRove4DM
ははきぎのよそめばかりは道たえて一夜ふせやの影もしられず(後柏原天皇)

197 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:46:37 ID:kRove4DM
おくれじと思ひし道もかひなきはこの世のほかのみよし野の山(宗良親王)

198 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:47:32 ID:kRove4DM
思ふにはなほ色あさき紅葉かなそなたの山はいかがしぐるる(宗良親王)

199 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:49:10 ID:kRove4DM
この秋の涙をそへてしぐれにし山はいかなる紅葉とかしる(四条隆資)

200 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:50:07 ID:kRove4DM
あかで散る花のまぎれに別れにし人をばいつの春かまた見む(宗良親王)

201 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:53:01 ID:kRove4DM
我こそはあらき風をもふせぎしに独りや苔の露はらはまし(宗良親王)

202 :名無氏物語:2009/12/28(月) 15:57:09 ID:kRove4DM
時雨より猶さだめなくふる物はおくるる親の涙なりけり(宗良親王)

203 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:00:28 ID:kRove4DM
五十鈴川その人なみにかけずともただよふ水のあはれとは見よ(宗良親王)

204 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:07:18 ID:kRove4DM
おなじくは散るまでを見てかへる雁花の都のことかたらなむ(宗良親王)

205 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:08:40 ID:kRove4DM
いづて舟はや来寄すらしあなし吹く駿河の海の三保の興津に(宗良親王)

206 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:11:15 ID:kRove4DM
いづて舟おひ風はやく成りぬらしみほの浦わによする白波(順徳院)

207 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:16:57 ID:kRove4DM
信濃路や見つつわがこし浅間山雲は煙のよそめなりけり(宗良親王)

208 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:17:49 ID:kRove4DM
いほざきや松原しづむ波間より山はふじのね雲もかからず(宗良親王)

209 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:19:02 ID:kRove4DM
をはつ瀬の鐘のひびきぞ聞こゆなる伏見の夢のさむる枕に(宗良親王)

210 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:20:13 ID:kRove4DM
夢の世にかさねて夢を見せじとや尾上の鐘のおどろかすらむ(宗良親王)

211 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:38:26 ID:kRove4DM
われを世にありやととはば信濃なるいなとこたへよ嶺の松風(宗良親王)

212 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:39:24 ID:kRove4DM
思ひきや手もふれざりし梓弓おきふし我が身なれむものとは(宗良親王)

213 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:40:21 ID:kRove4DM
君がため世のため何か惜しからむ捨ててかひある命なりせば(宗良親王)

214 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:41:50 ID:kRove4DM
惜しからぬ命なりせば世の中の人の偽になりもしなまし(紀貫之)

215 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:43:39 ID:kRove4DM
あはれてふことにつけつつ口の端に我がたらちねのかからぬはなし(宗良親王)

216 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:44:59 ID:kRove4DM
歎かじなしのぶばかりの思ひ出は身の昔にもありしものなり(宗良親王)

217 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:46:51 ID:kRove4DM
春の夜のおどろく夢は跡もなし閨もる月に梅が香ぞする(光厳院)

218 :名無氏物語:2009/12/28(月) 16:50:00 ID:kRove4DM
つばくらめ簾の外にあまたみえて春日のどけみ人影もせず(光厳院)

219 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:02:31 ID:kRove4DM
浅緑みじかき草の色ぬれてふるとしもなき庭の春雨(光厳院)

220 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:03:18 ID:kRove4DM
ももといふ名もあるものを時の間に散る桜には思ひおとさじ(藤原宣孝)

221 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:04:15 ID:kRove4DM
長閑なるむつきの今日の雨のおとに春の心ぞ深くなりぬる(光厳院)

222 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:09:32 ID:kRove4DM
花も見ず鳥をもきかぬ雨のうちのこよひの心何ぞ春なる(光厳院)

223 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:11:33 ID:kRove4DM
夕霞かすみまさるとみるままに雨になりゆく入あひの空(光厳院)

224 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:15:18 ID:kRove4DM
何事をうれふとなしにのどかなる春の雨夜は物ぞ佗しき(光厳院)

225 :名無氏物語:2009/12/28(月) 18:16:06 ID:kRove4DM
軒ふかき花のかをりにかすまれてしらみもやらぬ宿の曙(光厳院)

226 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:12:30 ID:kRove4DM
くれはてて色もわかれぬ花の上にほのかに月のかげぞうつろふ(光厳院)

227 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:13:47 ID:kRove4DM
鶯のわすれがたみの声はあれど花は跡なき夏木立かな(光厳院)

228 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:31:31 ID:kRove4DM
吹きすぐる梢の風のひとはらひここまで涼しよその夕立(光厳院)

229 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:33:19 ID:kRove4DM
花もまだき草の籬のあさぼらけ露のけしきに秋は来にけり(光厳院)

230 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:35:05 ID:kRove4DM
世の色のあはれはふかくなりゆくよ秋はいくかもいまだあらなくに(光厳院)

231 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:36:39 ID:kRove4DM
夕日さす梢の色に秋見えてそともの森にひぐらしの声(光厳院)

232 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:37:58 ID:kRove4DM
忘れずよ萩の戸ぐちのあけたてはながめし花のいにしへの秋(光厳院)

233 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:39:23 ID:kRove4DM
更けぬなり星合の空に月は入りて秋風うごく庭のともし火(光厳院)

234 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:52:49 ID:kRove4DM
草むらの虫の声よりくれそめて真砂のうへぞ月になりぬる(光厳院)

235 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:55:42 ID:kRove4DM
夕日さす落葉がうへに時雨過ぎて庭にみだるる浮雲のかげ(光厳院)

236 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:57:06 ID:kRove4DM
さむからし民のわらやを思ふにはふすまの中の我もはづかし(光厳院)

237 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:57:54 ID:kRove4DM
夜はさむみ嵐の音はせぬにしもかくてや雪のふらんとすらん(光厳院)

238 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:58:42 ID:kRove4DM
冬枯の草木の時をあはれとや花をあまねくふれる白雪(光厳院)

239 :名無氏物語:2009/12/28(月) 20:59:29 ID:kRove4DM
ひびき残るとほちの鐘はかすかにて霜にうすぎる曙の空(光厳院)

240 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:11:52 ID:kRove4DM
おきてみねど霜ふかからし人の声の寒してふ聞くもさむき朝明(光厳院)

241 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:13:01 ID:kRove4DM
(光厳院)

242 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:14:23 ID:kRove4DM
夜もすがら雪やとおもふ風の音に霜だにふらぬ今朝のさむけさ(光厳院)

243 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:15:47 ID:kRove4DM
星きよき木ずゑの嵐雲晴れて軒のみ白きうす雪の夜半(光厳院)

244 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:17:35 ID:kRove4DM
雲のゆふべ嵐のこよひふりそめぬ明けなば雪のいくへかも見む(光厳院)

245 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:20:06 ID:kRove4DM
うつりにほふ雪の梢の朝日影今こそ花の春はおぼゆれ(光厳院)

246 :名無氏物語:2009/12/28(月) 21:21:40 ID:kRove4DM
軒の上はうす雪しろしふりはるる空には星のかげきよくして(光厳院)

247 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:13:05 ID:kRove4DM
浪の上はあまぎる雪にかきくれて松のみしろき浦の遠方(光厳院)

248 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:13:54 ID:kRove4DM
ときは木のその色となき雪の中も松は松なるすがたぞみゆる(光厳院)

249 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:14:46 ID:kRove4DM
降りつもる雪の梢にゐる鳥の羽かぜもをしき庭の朝明(光厳院)

250 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:17:43 ID:kRove4DM
起きいでぬ閨ながらきく犬のこゑのゆきにおぼゆる雪の朝明(光厳院)

251 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:19:06 ID:kRove4DM
年くると世はいそぎたつ今夜しものどかにもののあはれなるかな(光厳院)

252 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:20:56 ID:kRove4DM
あすのうさも我が心からかなしきに今夜よ今夜とへやとぞ思ふ(光厳院)

253 :名無氏物語:2009/12/28(月) 22:22:19 ID:kRove4DM
言ふきははおよばぬうさの底ふかみあまる涙をことのはにして(光厳院)

254 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:42:25 ID:QkxLbZ3W
恋しともなにか今はと思へどもただこの暮をしらせてしがな(光厳院)

255 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:44:21 ID:QkxLbZ3W
里の犬のこゑをきくにも人しれずつつみし道のよはぞ恋しき(光厳院)

256 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:46:23 ID:QkxLbZ3W
如何になるけさのながめぞこよひ我みるとしもなき夢のなごりに(光厳院)

257 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:47:35 ID:QkxLbZ3W
なにぞこのうはの空より吹く風の身にあたるさへ物のかなしき(光厳院)

258 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:49:51 ID:QkxLbZ3W
夜がらすはたかき梢に鳴きおちて月しづかなる暁の山(光厳院)

259 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:51:52 ID:QkxLbZ3W
雲の色星のひかりも同じ空の長閑になるやあかつきになる(光厳院)

260 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:53:59 ID:QkxLbZ3W
夕日かげ田のもはるかにとぶ鷺のつばさのほかに山ぞくれぬる(光厳院)

261 :名無氏物語:2009/12/29(火) 15:55:07 ID:QkxLbZ3W
ももしきや庭に見馴れし呉竹のみじかきよこそ猶あはれなれ(光厳院)

262 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:09:30 ID:QkxLbZ3W
よどみしも又たちかへるいすず川ながれのすゑは神のまにまに(光厳院)

263 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:10:32 ID:QkxLbZ3W
たびにして妹を恋しみながめをれば都の方に雲たなびけり(光厳院)

264 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:11:23 ID:QkxLbZ3W
さ夜ふくる窓の灯つくづくとかげもしづけし我もしづけし(光厳院)

265 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:12:27 ID:QkxLbZ3W
心とてよもにうつるよ何ぞこれただ此れむかふともし火のかげ(光厳院)

266 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:14:12 ID:QkxLbZ3W
むかひなす心に物やあはれなるあはれにもあらじ灯のかげ(光厳院)

267 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:20:15 ID:QkxLbZ3W
ふくる夜の灯のかげをおのづから物のあはれにむかひなしぬる(光厳院)

268 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:23:26 ID:QkxLbZ3W
過ぎにし世いまゆくさきと思ひうつる心よいづらともし火の本(光厳院)

269 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:24:15 ID:QkxLbZ3W
ともし火に我もむかはず灯も我にむかはずおのがまにまに(光厳院)

270 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:53:06 ID:QkxLbZ3W
しのぶべき昔はさりな何となく過ぎにし事のなぞあはれなる(光厳院)

271 :名無氏物語:2009/12/29(火) 16:54:08 ID:QkxLbZ3W
ただしきをうけつたふべき跡にしもうたてもまよふ敷島の道(光厳院)

272 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:21:07 ID:QkxLbZ3W
霜こほる竹の葉わけに月さえて庭しづかなる冬のさ夜中(光明院)

273 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:22:43 ID:QkxLbZ3W
霜にさゆる月かげさむし里の犬の声ふけすめる冬のさよなか(伏見院)

274 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:43:50 ID:QkxLbZ3W
鐘のおとにあくるか空とおきてみれば霜夜の月ぞ庭しづかなる(後伏見院)

275 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:46:34 ID:QkxLbZ3W
物おもふと我だにしらぬこの頃のあやしく常はながめがちなる(光明院)

276 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:48:01 ID:QkxLbZ3W
あやしくもながめがちなる夕べかな我が心こそ日ごろにもにぬ(飛鳥井雅有)

277 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:49:19 ID:QkxLbZ3W
我ながら物思ふともしらぬ身にあやしくなぞやながめがちなる(直仁親王)

278 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:52:40 ID:QkxLbZ3W
西の空はまだ星みえて有明のかげよりしらむ遠の山のは(光明院)

279 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:54:41 ID:QkxLbZ3W
はつせ山をのへの鐘のあけがたに花よりしらむ横雲の空(藤原良経)

280 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:56:05 ID:QkxLbZ3W
霜さむき朝けの山はうすぎりてこほれる雲にもる日かげかな(祝子内親王)

281 :名無氏物語:2009/12/29(火) 17:57:23 ID:QkxLbZ3W
花霞色わかれつるをちかたはかをるばかりに暮なりにけり(藤原為子)

282 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:05:06 ID:QkxLbZ3W
ふりよわる折々空のうすひかりさてしもはれぬ五月雨のころ(徽安門院)

283 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:08:55 ID:QkxLbZ3W
おもひこし不破の関屋の旅ねかなぬるともよしや夕暮の雨(肖柏)

284 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:09:52 ID:QkxLbZ3W
めぐりゆく雲にしたがふ村時雨いく里かけて冬をつぐらん(伏見院)

285 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:10:56 ID:QkxLbZ3W
しほりつる野分はやみてしののめの雲にしたがふ秋のむらさめ(徽安門院)

286 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:11:49 ID:QkxLbZ3W
こほるかと空さへみえて月のあたりむらむら白き雲もさむけし(徽安門院)

287 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:12:32 ID:QkxLbZ3W
うすぐもりまだはれやらぬ朝あけの雲にまがへる雪のとほ山(徽安門院)

288 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:13:14 ID:QkxLbZ3W
うからぬもましてうきにもあはれあはれよしなかりける人にちぎるを(徽安門院)

289 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:19:18 ID:QkxLbZ3W
うきながら年ふる中もさすがなるあはれのふしのつもらずはなし(伏見院)

290 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:20:18 ID:QkxLbZ3W
見わたせば秋の夕日のかげはれて色こき山をわたる白鷺(伏見院)

291 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:21:27 ID:QkxLbZ3W
身こそあらめ心を塵のほかになしてうき世の色に染まじとぞ思ふ(徽安門院)

292 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:23:18 ID:QkxLbZ3W
山あらしにうき行く雲の一とほり日かげさながら時雨ふるなり(儀子内親王)

293 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:24:44 ID:QkxLbZ3W
山あらしのあらくすぎつる一とほり花のふぶきに空とぢぬなり(進子内親王)

294 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:25:37 ID:QkxLbZ3W
吹くとだにしられぬ風は身にしみて影さえとほる霜のうへの月(儀子内親王)

295 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:29:25 ID:QkxLbZ3W
さえとほる風のうへなる夕づくよあたる光に霜ぞちりくる(藤原定家)

296 :名無氏物語:2009/12/29(火) 18:30:39 ID:QkxLbZ3W
さえとほる霜夜の袖はうすくして月ぞはだへにしむ心ちする(伏見院)

297 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:50:05 ID:QkxLbZ3W
思ふほどは書かじとおもふたまづさに猶ともすればすすむ言の葉(儀子内親王)

298 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:51:17 ID:QkxLbZ3W
つくづくと見ぬそらまでもかなしきは独りきく夜の軒の春雨(伏見院)

299 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:51:59 ID:QkxLbZ3W
山松はみるみる雲にきえはててさびしさのみの夕暮の雨(儀子内親王)

300 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:53:07 ID:QkxLbZ3W
つくづくと独りきく夜の雨の音はふりをやむさへさびしかりけり(儀子内親王)

301 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:53:55 ID:QkxLbZ3W
うすぐもりをりをりさむくちる雪にいづるともなき月もすさまじ(儀子内親王)

302 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:54:56 ID:QkxLbZ3W
あめつちのひらけしことも春のたつはじめややがてはじめなりけん(覚誉法親王)

303 :名無氏物語:2009/12/29(火) 20:56:12 ID:QkxLbZ3W
野べはまだ去年みしままの冬枯にきゆるを春と沫雪ぞふる(覚誉法親王)

304 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:14:49 ID:QkxLbZ3W
をちかたの霧のうちより聞きそめて月にちかづく初雁の声(覚誉法親王)

305 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:16:40 ID:QkxLbZ3W
ふりはるる朝けの空はのどかにて日かげにおつる木々の白雪(覚誉法親王)

306 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:17:40 ID:QkxLbZ3W
のがれきて人めをいとふ心にもあまりさびしき山のおくかな(覚誉法親王)

307 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:18:27 ID:QkxLbZ3W
ふりはるる空ともみえず山ふかき嵐の木々の雪のしたみち(伏見院)

308 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:19:53 ID:QkxLbZ3W
時しらぬ歎きのもとにいかにしてかはらぬ色に花のさくらむ(阿野廉子)

309 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:21:07 ID:QkxLbZ3W
今年こそいとどまたるれ時鳥しでの山路の事やかたると(阿野廉子)

310 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:22:34 ID:QkxLbZ3W
みよし野は見し世にもあらず荒れにけりあだなる花は猶のこれども(阿野廉子)

311 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:23:25 ID:QkxLbZ3W
いまみても思ほゆるかなおくれにし君が御かげや花にそふらん(宗良親王)

312 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:32:19 ID:QkxLbZ3W
さびしさもつひのすみかと思ふには心ぞとまる峰の松風(阿野廉子)

313 :名無氏物語:2009/12/29(火) 21:33:51 ID:QkxLbZ3W
九重の玉のうてなも夢なれや苔の下にし君を思へば(阿野廉子)

314 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:14:24 ID:I5PGdiOi
ひきつれし百のつかさの独だに今はつかへぬ道ぞ悲しき(阿野廉子)

315 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:15:38 ID:I5PGdiOi
春雨のけふの日ぐらし見るうちに柳しだりて花ぞちかづく(徽安門院一条)

316 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:18:53 ID:I5PGdiOi
あさがほの花のまがきは明けにけり月に見えつる露もさながら(徽安門院一条)

317 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:19:47 ID:I5PGdiOi
さびしさのながめは明日もかくやあらむ秋と冬との名はかはるとも(徽安門院一条)

318 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:20:40 ID:I5PGdiOi
さびしさのながめはわきつ夕日さす岡べの松の秋のはつ風(藤原家隆)

319 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:22:10 ID:I5PGdiOi
けふよりは春とは知りぬ然りとて昨日にかはる事はしもなし(京極為兼)

320 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:23:04 ID:I5PGdiOi
むら時雨もるや板まのときのまも思ひさだめぬ月の影かな(徽安門院一条)

321 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:24:21 ID:I5PGdiOi
月影のさしくるおなじ板間より音してもるはむら時雨かも(俊恵)

322 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:51:47 ID:I5PGdiOi
雪となりしぐれとなりてうき雲のふりもさだめぬ神な月かな(宇都宮景綱)

323 :名無氏物語:2009/12/30(水) 20:52:57 ID:I5PGdiOi
秋みしはそれとばかりの萩がえに霜の朽葉ぞ一葉のこれる(徽安門院一条)

324 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:00:06 ID:I5PGdiOi
しられじな霞にもるる三日月のほのみし人にこひわびぬとも(衣笠家良)

325 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:03:23 ID:I5PGdiOi
春きてや山のかすみの中におつるいもせの川もこほりとくらむ(二条良基)

326 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:15:55 ID:I5PGdiOi
長閑なる春のまつりの花しづめ今年も春におくれざりけり(藤原知家)

327 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:32:25 ID:I5PGdiOi
面影をのち偲べとや有明の月をのこして花のちるらむ(二条良基)

328 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:33:48 ID:I5PGdiOi
秋ふかく音さへまさる滝つ瀬にうたて吹きそふ峰の松風(藤原実定)

329 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:35:12 ID:I5PGdiOi
秋の夜はわきぞかねつる清滝の波にともなふ峰の松風(明恵)

330 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:36:34 ID:I5PGdiOi
鳴く蝉の声もひとつにひびききて松かげすずし山の滝つ瀬(頓阿)

331 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:38:01 ID:I5PGdiOi
きのふこそ夏は暮れしか朝戸出の衣手さむし秋の初風(源実朝)

332 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:48:03 ID:I5PGdiOi
思ひ出でのなきにはなさじ雲の上の月は心にまかせてぞ見る(二条良基)

333 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:50:00 ID:I5PGdiOi
とまるべき宿はなくして暮れぬとも花野の月になほやゆかまし(二条良基)

334 :名無氏物語:2009/12/30(水) 21:51:46 ID:I5PGdiOi
ふけぬともあはれをかはす友しあらば残りの月になほや行かまし(三条西実隆)

335 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:00:22 ID:I5PGdiOi
有明の月と霜との色のうちにおぼえず空もしらみそめぬる(正親町忠季)

336 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:01:31 ID:I5PGdiOi
庭のおもは霜の色よりしらみそめてうすくきえゆく有明のかげ(伏見院)

337 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:03:07 ID:I5PGdiOi
よしの山花をのどかに見ましやはうきがうれしき我が身なりけり(西行)

338 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:09:35 ID:I5PGdiOi
かへらじとかねて思へば梓弓なき数にいる名をぞとどむる(楠木正行)

339 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:10:30 ID:I5PGdiOi
風かよふ明日香の里の梅が香に君があたりは春ぞ過ぎ憂き(二条為重)

340 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:12:23 ID:I5PGdiOi
すぎぬなりかすむ雲路の春の雁きえゆくほどを面影にして(二条為重)

341 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:14:28 ID:I5PGdiOi
散りつもる花のみなわを堰きかけて桜にむせぶ春の山川(二条為重)

342 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:17:59 ID:I5PGdiOi
わたつうみの波もひとつにさゆる日の雪ぞかざしの淡路島山(二条為重)

343 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:38:26 ID:I5PGdiOi
うづもれぬ波もひとつに白妙のふぢえの浦の雪の明ぼの(頓阿)

344 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:39:08 ID:I5PGdiOi
思ひ出でよ野中の水の草がくれもとすむ程のかげは見ずとも(二条為重)

345 :名無氏物語:2009/12/30(水) 22:48:10 ID:I5PGdiOi
ささがにの蜘蛛のいとすぢ代々かけてたえぬ言葉の玉津島姫(二条為重)

346 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:00:32 ID:I5PGdiOi
月はなほ雲まに残るかげながら雪にあけ行く遠の山のは(経賢)

347 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:02:14 ID:I5PGdiOi
春きぬとたつやかすみも猶さえて雪にあけゆく山のはの雲(宇都宮景綱)

348 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:03:10 ID:I5PGdiOi
さびしさは思ひしままの宿ながら猶ききわぶる軒の松風(頓阿)

349 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:04:18 ID:I5PGdiOi
空にすむ星となりても君が代をともにぞまもる七の神がき(経賢)

350 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:19:32 ID:I5PGdiOi
さびしさは思ひしままの山里にいとふ人めのなどまたるらん(経賢)

351 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:20:26 ID:I5PGdiOi
大空の星のくらゐもひとつにて君をぞまもる七の神垣(頓阿)

352 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:22:31 ID:I5PGdiOi
神まつる今日ぞ吹きける朝東風のたより待ちつる旅の船出は(今川了俊)

353 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:23:29 ID:I5PGdiOi
勝つことは千里のほかにあらはれぬ浦吹く風のしるべ待ちえて(今川了俊)

354 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:24:48 ID:I5PGdiOi
世にすまば実にかくもがなつれなくて残るを惜しむ有明の月(今川了俊)

355 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:26:51 ID:I5PGdiOi
世にすまばめぐりあふべき月だにもあかぬなごりは有明の空(寂然)

356 :名無氏物語:2009/12/30(水) 23:28:21 ID:I5PGdiOi
見るままに門田のおもは暮れはてて稲葉にのこる風の音かな(足利義詮)

357 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:00:19 ID:I5PGdiOi
月はあれどまだ暮れやらぬ空なれやうつるもうすき庭のかげかな(足利義詮)

358 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:01:05 ID:I5PGdiOi
いづる日に春のひかりはあらはれて年たちかへるあまのかぐ山(後村上天皇)

359 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:02:35 ID:vBqtouoN
かつきえて庭には跡もなかりけり空にみだるる春のあは雪(後村上天皇)

360 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:04:23 ID:vBqtouoN
おのづから故郷人のことづてもありけるものを花のさかりは(後村上天皇)

361 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:05:21 ID:vBqtouoN
夏草のしげみが下のむもれ水ありとしらせて行く蛍かな(後村上天皇)

362 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:07:23 ID:vBqtouoN
草ふかみみえぬ野沢の埋水ありとやここにとぶ蛍かな(頓阿)

363 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:09:26 ID:vBqtouoN
年をふる鄙のすまひの秋はあれど月は都を思ひやらなん(後村上天皇)

364 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:10:26 ID:vBqtouoN
いかがせむ月もみやこと光そふ君すみのえの秋のゆかしさ(宗良親王)

365 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:20:03 ID:vBqtouoN
きくたびにおどろかされてねぬる夜の夢をはかなみふる時雨かな(後村上天皇)

366 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:21:04 ID:vBqtouoN
行末を思ふもひさし天つ社くにつ社のあらんかぎりは(後村上天皇)

367 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:23:33 ID:vBqtouoN
行末を思ふもひさし君が代はいはねの山の峰の若松(藤原俊成)

368 :名無氏物語:2009/12/31(木) 00:25:28 ID:vBqtouoN
高御座とばりかかげて橿原の宮の昔もしるき春かな(後村上天皇)

369 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:00:13 ID:vBqtouoN
花山のはつもとゆひの春の庭わがたちまひし昔恋ひつつ(後村上天皇)

370 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:01:13 ID:vBqtouoN
鳥の音におどろかされて暁の寝覚しづかに世を思ふかな(後村上天皇)

371 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:02:06 ID:vBqtouoN
年ふれば思ひぞ出づる吉野山またふるさとの名や残るらん(後村上天皇)

372 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:07:56 ID:vBqtouoN
あはれはや浪をさまりて和歌の浦にみがける玉をひろふ世もがな(後村上天皇)

373 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:09:11 ID:vBqtouoN
四つの海波もをさまるしるしとて三つの宝を身にぞつたふる(後村上天皇)

374 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:10:09 ID:vBqtouoN
九重にいまもますみの鏡こそなほ世をてらす光なりけれ(後村上天皇)

375 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:11:09 ID:vBqtouoN
日にそへてのがれんとのみ思ふ身にいとどうき世のことしげきかな(懐良親王)

376 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:12:11 ID:vBqtouoN
とにかくに道ある君が御世ならばことしげくとも誰かまどはむ(宗良親王)

377 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:13:20 ID:vBqtouoN
しるやいかによを秋風の吹くからに露もとまらぬわが心かな(懐良親王)

378 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:14:37 ID:vBqtouoN
草も木もなびくとぞ聞くこの比のよを秋かぜとなげかざらなん(宗良親王)

379 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:16:12 ID:vBqtouoN
名にしおふ花のたよりにことよせてたづねやせましみ吉野の山(祥子内親王)

380 :名無氏物語:2009/12/31(木) 01:24:46 ID:vBqtouoN
いすず川たのむ心はにごらぬをなどわたる瀬の猶よどむらん(祥子内親王)

381 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:29:45 ID:vBqtouoN
いすず川たのむ心しふかければあまてる神ぞ空にしるらむ(後鳥羽院)

382 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:34:45 ID:vBqtouoN
面影ぞなほ忘られぬあだなりし契りは夢のうちになしても(祥子内親王)

383 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:36:29 ID:vBqtouoN
ほのかにも見しは夢かとたどられてさめぬ思ひやうつつなるらん(祥子内親王)

384 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:37:23 ID:vBqtouoN
いかにせん後の世とだに契らねば恋ひ死ぬとても頼りなき身を(祥子内親王)

385 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:38:22 ID:vBqtouoN
わすれめや神のいがきの榊葉にゆふかけそへし雪の曙(祥子内親王)

386 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:39:28 ID:vBqtouoN
白雪のなほかきくらしふるさとの吉野のおくも春は来にけり(嘉喜門院)

387 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:40:28 ID:vBqtouoN
雪きゆる沢べの水のあさ風になびくほどなき春のわか草(嘉喜門院)

388 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:41:35 ID:vBqtouoN
心をば色にも香にも染めはてつ軒ばの梅にありあけの月(嘉喜門院)

389 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:51:11 ID:vBqtouoN
いきうしと思はぬ旅の空なれや人やりならぬ春の雁がね(嘉喜門院)

390 :名無氏物語:2009/12/31(木) 20:52:05 ID:vBqtouoN
あらしふく花ちるころは世のうきめみえぬ山ぢもかひなかりけり(嘉喜門院)

391 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:00:42 ID:vBqtouoN
吹く風のめに見ぬかたにさそはれて花とともにや春の行くらん(嘉喜門院)

392 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:02:25 ID:vBqtouoN
山たかみ空にのみして吹く風のめに見ぬかたに行く時雨かな(二条為藤)

393 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:18:56 ID:vBqtouoN
わけゆけばはや声たてて夕づく日さすや岡べの松虫ぞなく(嘉喜門院)

394 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:19:49 ID:vBqtouoN
山びこもこたへぞあへぬ夕づく日さすや岡べの蝉のもろ声(俊恵」

395 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:20:41 ID:vBqtouoN
かひなしや人の気はひもたえけれど声きくまでの中河の宿(嘉喜門院)

396 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:23:24 ID:vBqtouoN
さびしさはまだなれざりし昔にて松のあらしにすむ心かな(嘉喜門院)

397 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:24:16 ID:vBqtouoN
山ふかみひとりながめてさびしきは日もくれわたる岨のかけはし(嘉喜門院)

398 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:25:13 ID:vBqtouoN
身をかくす人もこそあれ雲ふかき山のおくまで尋ねてぞ見ん(嘉喜門院)

399 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:27:03 ID:vBqtouoN
わすれじよわするな神も月雪の夜半にたむくる松風の声(新宣陽門院)

400 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:28:09 ID:vBqtouoN
つらかりしやよひの夜半の涙より袖にや月のかすみそめけん(新宣陽門院)

401 :名無氏物語:2009/12/31(木) 21:42:34 ID:vBqtouoN
めぐりあふ今日はやよひのみかは水名にながれたる花のさかづき(花山院家賢)

402 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:00:08 ID:vBqtouoN
あま小船のりしる人はさきだちつ苦しき海を誰かわたさん(花山院家賢)

403 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:00:59 ID:vBqtouoN
いとせめて老いぬる身こそ悲しけれこの別れぢをかぎりとおもへば(花山院長親母)

404 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:02:28 ID:vBqtouoN
さき匂ふ花も時ある萩の戸の昔にかへる朝まつりごと(花山院師兼)

405 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:03:30 ID:vBqtouoN
わきて猶あはれやそはむ大空におなじながめの夕べと思はば(花山院師兼)

406 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:04:30 ID:vBqtouoN
きみがあたりわきてと思ふ時しもあれそこはかとなき夕暮の空(藤原良経)

407 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:05:26 ID:vBqtouoN
さても我たれにゆづりて故郷の真木の柱に立ち別れけん(花山院師兼)

408 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:06:39 ID:vBqtouoN
紫の袖をつらねし面影のかすみもいくへ今日の初春(崇光院)

409 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:15:47 ID:vBqtouoN
なほさゆる雪げの空のあさ緑わかでもやがてかすむ春かな(後光厳院)

410 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:16:59 ID:vBqtouoN
なほさゆるおなじ雪げの空の雲たたまくをしき春がすみかな(藤原雅経)

411 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:18:21 ID:vBqtouoN
五月雨はあやめの草のしづくより猶おちまさる軒の玉水(後光厳院)

412 :名無氏物語:2009/12/31(木) 22:19:23 ID:vBqtouoN
あやめ草ぬれぬれふきし雫よりたえせぬ軒の雨そそきかな(鴨長明)

413 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:35:59 ID:mFiPo2Y+
見わたせば山田の穂波かたよりになびけばやがて秋風ぞ吹く(崇賢門院)

414 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:37:17 ID:mFiPo2Y+
有明の影をしるべにさそはれて夜ぶかくいづる須磨のうら舟(崇賢門院)

415 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:39:15 ID:mFiPo2Y+
わが宿とたのまずながら吉野山花になれぬる春もいくとせ(長慶天皇)

416 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:40:41 ID:mFiPo2Y+
をさまらぬ世の人ごとのしげければ桜かざして暮らす日もなし(長慶天皇)

417 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:53:32 ID:mFiPo2Y+
をぐら山みねの朝霧たちならし思ひつきせぬさを鹿の声(長慶天皇)

418 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:54:44 ID:mFiPo2Y+
むすぶ手のしづくぞかをる白菊の花の露そふ谷のしたみづ(長慶天皇)

419 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:56:34 ID:mFiPo2Y+
白菊の色も匂ひもうつるらん花の露そふ谷川のみづ(花山院師兼)

420 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:58:03 ID:mFiPo2Y+
み吉野は風さえくれて雲間より見ゆる高嶺に雪はふりつつ(長慶天皇)

421 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:58:45 ID:mFiPo2Y+
山たかみ見つつ越えゆく峰の松かへりこむまで面がはりすな(長慶天皇)

422 :名無氏物語:2010/01/01(金) 14:59:30 ID:mFiPo2Y+
月にゆくかちのの原の秋の夜は宿のなきこそ心ありけれ(長慶天皇)

423 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:00:12 ID:mFiPo2Y+
あつめては国の光と成りやせんわが窓てらす夜はの蛍は(長慶天皇)

424 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:01:21 ID:mFiPo2Y+
ふりまさる音につけても恋しきは昔の人や雨となりけむ(長慶天皇)

425 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:12:05 ID:mFiPo2Y+
いかにせんしぐれてわたる冬の日のみじかき心くもりやすさを(長慶天皇)

426 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:15:12 ID:mFiPo2Y+
思ひつつぬれば見し世にかへるなり夢路やいつも昔なるらん(長慶天皇)

427 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:17:01 ID:mFiPo2Y+
いにしへにはやたちかへれ水無瀬川ふかき心のすゑの白浪(長慶天皇)

428 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:18:14 ID:mFiPo2Y+
たちかへる世とおもはばや神風やみもすそ河の末の白浪(慈円)

429 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:20:40 ID:mFiPo2Y+
みよし野の滝のしら玉数そひてかつちる花にはる風ぞふく(後亀山院)

430 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:24:16 ID:mFiPo2Y+
さだめなき浮世を風にながむればかつ散る花にやどる白露(藤原家隆)

431 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:26:00 ID:mFiPo2Y+
なりはひにたのむ所や多からん日をへてつきずとる早苗かな(後亀山院)

432 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:28:06 ID:mFiPo2Y+
見るからになぐさめかぬる心ともしらずがほなる月の影かな(後亀山院)

433 :名無氏物語:2010/01/01(金) 15:38:33 ID:mFiPo2Y+
さだめなくかはるならひのうき世ともしらずがほなる月のかげかな(公順)

434 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:00:13 ID:mFiPo2Y+
山里もかくやは思ふさびしさの心にかなふ秋の夕ぐれ(二条為遠)

435 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:01:21 ID:mFiPo2Y+
ふるさとの八本の桜おもひ出でよ我が見し春は昔なりとも(花山院長親)

436 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:02:26 ID:mFiPo2Y+
白川の花も我をば思ひ出でよいづれの年の春か見ざりし(俊恵)

437 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:28:23 ID:mFiPo2Y+
植ゑたてしまろが桜も哀れなりともに老木の春はいつまで(花山院長親)

438 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:29:40 ID:mFiPo2Y+
うつし植ゑて共に老木の桜花なれも昔の春や恋しき(太田道灌)

439 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:32:51 ID:mFiPo2Y+
見るほども老の心のなぐさまで花に涙のなどうかぶらん(花山院長親)

440 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:38:27 ID:mFiPo2Y+
老の世の外なる春をたづねばやわが身ひとつかおぼろ夜の月(花山院長親)

441 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:39:36 ID:mFiPo2Y+
人もまたかくやはなげくかなしさはわが身ひとつか秋の夕ぐれ(二条為世)

442 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:41:48 ID:mFiPo2Y+
み吉野の山ほととぎす今しはや都に出づる声きこゆなり(花山院長親)

443 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:51:18 ID:mFiPo2Y+
みよし野の山ほととぎす鳴くまでと花みし人をとめやおかまし(宗良親王)

444 :名無氏物語:2010/01/01(金) 16:53:59 ID:mFiPo2Y+
茂りあふ桜が下の夕すずみ春は憂かりし風ぞ待たるる(花山院長親)

445 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:00:26 ID:mFiPo2Y+
風をまつ桜が下の夕すずみ花の時よりめづらしきかな(宗良親王)

446 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:01:09 ID:mFiPo2Y+
夏ふかき桜が下に水せきて心のほどを風に見えぬる(藤原定家)

447 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:02:06 ID:mFiPo2Y+
私語のつくべき秋の一夜かは七夕ばかり憂き中はなし(花山院長親)

448 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:02:56 ID:mFiPo2Y+
暁の空にや秋のつきぬらん時雨にきほふ鐘の声(花山院長親)

449 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:04:51 ID:mFiPo2Y+
詠むれば涙ももろし神無月時雨にきほふ木の葉のみかは(藤原家隆)

450 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:05:40 ID:mFiPo2Y+
を初瀬や桜にまじる檜原まで花咲きつづく雪の朝明け(花山院長親)

451 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:06:37 ID:mFiPo2Y+
知られじなしのぶの山の初しぐれ心のおくにそむる紅葉ば(花山院長親)

452 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:07:50 ID:mFiPo2Y+
嘆きつつ独りやさねん葦辺ゆく鴨のはがひも霜さゆる夜に(花山院長親)

453 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:22:15 ID:mFiPo2Y+
親の親のためしをみつる我が身かな君の君なる代につかふとて(花山院長親)

454 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:23:04 ID:mFiPo2Y+
みとせまでほさぬ涙の藤衣こは又いかにそむる袂ぞ(花山院長親)

455 :名無氏物語:2010/01/01(金) 17:23:50 ID:mFiPo2Y+
み吉野やわが山ぶみぞ年へぬるうき世をいづる道はしらねど(花山院長親)

456 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:00:37 ID:mFiPo2Y+
西へ行く道より外はいまの世に憂世をいづるかどやなからん(頓阿)

457 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:02:16 ID:mFiPo2Y+
峰たかくわが身をおきて月よりも人に待たるる光はなたむ(花山院長親)

458 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:04:01 ID:mFiPo2Y+
薄氷なほとぢやらで池水の鴨のうき寝をしたふ波かな(足利義満)

459 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:05:50 ID:mFiPo2Y+
たのむかな我がみなもとの石清水ながれの末を神にまかせて(足利義満)

460 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:24:00 ID:mFiPo2Y+
雪とのみさそふもおなじ河風に氷りてとまれ花の白波(飛鳥井雅縁)

461 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:25:26 ID:mFiPo2Y+
春さむみ猶ふきあげの浜風にかすみもはてぬ紀路の遠山(飛鳥井雅縁)

462 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:26:27 ID:mFiPo2Y+
水無瀬山玉をみがきし跡とめて忘れぬ郷と月やすむらん(飛鳥井雅縁)

463 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:27:29 ID:mFiPo2Y+
今朝はなほ柞の色もうす霧のしたに待たるる佐保の山風(飛鳥井雅縁)

464 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:28:54 ID:mFiPo2Y+
遠近の入相の声のうちおもりのどけき空ぞ雨になりぬる(冷泉為尹)

465 :名無氏物語:2010/01/01(金) 18:29:51 ID:mFiPo2Y+
春さめの夕ぐれしほる花のうへにひびきもおもき入相のかね(伏見院)

466 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:12:15 ID:7RXf2eLQ
ながめやる野べのかすみのおち草に声かすかなる夕ひばりかな(安嘉門院四条)

467 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:15:06 ID:7RXf2eLQ
花見つつことたりぬべき夕暮に月もむかひの岡のべの里(冷泉為尹)

468 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:16:18 ID:7RXf2eLQ
枝はみな枝にかかりて咲きおもり庭にうづまぬ花の白雪(冷泉為尹)

469 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:19:12 ID:7RXf2eLQ
むかしとて遠くはゆかぬ夢なれや匂にさむる風のたち花(冷泉為尹)

470 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:24:14 ID:7RXf2eLQ
有明の月のほそみちほのぼのと小野よりいづるさをしかの声(冷泉為尹)

471 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:25:17 ID:7RXf2eLQ
しほれふすまがきの霜の下荻や音せし風の秋の故郷(冷泉為尹)

472 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:45:20 ID:7RXf2eLQ
年の暮さもいそがしとあふ人のただ一言に行きわかれぬる(冷泉為尹)

473 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:46:41 ID:7RXf2eLQ
いとけなきそのかたらひになぐさみぬつらきゆくへの中河の宿(冷泉為尹)

474 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:47:31 ID:7RXf2eLQ
雲の浪八重たつ方のおくの海も今あらはるる朝なぎの空(冷泉為尹)

475 :名無氏物語:2010/01/02(土) 19:49:24 ID:7RXf2eLQ
雲の浪霞のなみにまがへつつ吉野の花の奥をみぬかな(藤原定家)

476 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:01:14 ID:7RXf2eLQ
おもひでの心にとまる数なれやうす雪ふりて明ぼのの空(冷泉為尹)

477 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:36:10 ID:7RXf2eLQ
夕汐のさすにはつれし影ながら干潟にのこる秋の夜の月(後円融院)

478 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:37:41 ID:7RXf2eLQ
志賀の浦やよせてかへらぬ浪のまに氷うちとけ春は来にけり(後小松院)

479 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:38:54 ID:7RXf2eLQ
しぐれつつくれてきのふの秋篠やと山の雲のうつりやすさよ(後小松院)

480 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:42:25 ID:7RXf2eLQ
あきしのや外山のさとや時雨るらん伊駒のたけに雲のかかれる(西行)

481 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:45:27 ID:7RXf2eLQ
又むすぶ契りもしらで消えかへる野上の露のしののめの空(後小松院)

482 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:46:09 ID:7RXf2eLQ
ひと夜かす野上の里の草枕むすびすてける人の契を(藤原定家)

483 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:48:12 ID:7RXf2eLQ
蘆の芽と見えしかたちをはじめにて国つ社の神のかしこさ(後小松院)

484 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:49:30 ID:7RXf2eLQ
あしかびの顕れ出でし昔より神をば君もあふぎそめてき(藤原顕輔)

485 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:55:43 ID:7RXf2eLQ
いまは身の年も五十鈴の川浪を千たび百たびわたらへの神(足利義満)

486 :名無氏物語:2010/01/02(土) 20:57:33 ID:7RXf2eLQ
まさかきの春のみどりの色なれや霞ぞにほふあまのかぐ山(後崇光院)

487 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:01:05 ID:7RXf2eLQ
さくとみし花の梢はほのかにて霞ぞにほふ夕暮の空(藤原定家)

488 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:03:02 ID:7RXf2eLQ
真榊のみどりの色にかすむなり神路の山のあけぼのの空(後花園院)

489 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:05:08 ID:7RXf2eLQ
思ひそめしあけぼのよりも桜花心うつろふ夕ばえの色(後崇光院)

490 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:06:22 ID:7RXf2eLQ
情ふかくみし明ぼのの花にまた心うつろふ夕ばえの色(後崇光院)

491 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:07:45 ID:7RXf2eLQ
かすめるを月やあらぬとうらむれば我が身一つの涙なりけり(後崇光院)

492 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:08:40 ID:7RXf2eLQ
かすむ夜の月やあらぬとながむればわが身ひとつの涙なりけり(後崇光院)

493 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:18:12 ID:7RXf2eLQ
今よりや伏見の花になれてみん都の春も思ひわすれて(後崇光院)

494 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:19:20 ID:7RXf2eLQ
根にかへるなごりをみせて木のもとに花の香うすき春のくれがた(後崇光院)

495 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:20:43 ID:7RXf2eLQ
かすめただおぼろ月夜の別れだにおし明がたの春の名残に(後崇光院)

496 :名無氏物語:2010/01/02(土) 21:21:47 ID:7RXf2eLQ
かすめただ月もいまはの有明よ弥生の空のわすれがたみに(後崇光院)

497 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:01:57 ID:7RXf2eLQ
霞めただ弥生の末の有明よそをだに春の忘れがたみに(栄仁親王)

498 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:03:54 ID:7RXf2eLQ
袖の香を花たちばなに残してもわが昔には思ひ出でもなし(後崇光院)

499 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:05:14 ID:7RXf2eLQ
榊とる卯月きぬらし子規そのかみ山にゆふかけてなく(後崇光院)

500 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:06:19 ID:7RXf2eLQ
あし火たく影は消えゆく浦風にのこるひかりや蛍なるらん(後崇光院)

501 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:07:02 ID:7RXf2eLQ
浦つたふなにはのみつのはま風に消えぬあし火やほたるなるらん(宇都宮景綱)

502 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:08:20 ID:7RXf2eLQ
その色とわかぬあはれもふか草や竹のは山の秋の夕ぐれ(後崇光院)

503 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:09:35 ID:7RXf2eLQ
秋風やさてもとはまし草の原露の旅寝におもひきえなば(後崇光院)

504 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:10:27 ID:7RXf2eLQ
明がたはなれもや月をおもひいるみ山に鹿の声かへるなり(後崇光院)

505 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:27:18 ID:7RXf2eLQ
心なき草木の色もしをるらしなべて浮世を秋の嵐に(後崇光院)

506 :名無氏物語:2010/01/02(土) 22:28:17 ID:7RXf2eLQ
なが月やすゑ葉の荻もうちしをれあはれをくだく雨のおとかな(後崇光院)

507 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:45:31 ID:lW4Uzo8t
冬はまだあさけの空もみし秋の面影ながらうち時雨れける(後崇光院)

508 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:52:06 ID:lW4Uzo8t
さくら花をしみし暮もまだちかき面かげながら時雨する冬(藤原定家)

509 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:53:17 ID:lW4Uzo8t
日影さす木の下しろき朝霜の消えゆくかたは落葉にぞなる(後崇光院)

510 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:54:05 ID:lW4Uzo8t
身を秋のちぎりかれゆく道芝をわけこし露ぞ袖にのこれる(後崇光院)

511 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:55:16 ID:lW4Uzo8t
かよひこし宿の道柴かれがれに跡なき霜のむすぼほれつつ(俊成卿女)

512 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:56:04 ID:lW4Uzo8t
いづかたに月はかたみをとどむらん涙をわくる袖の別れに(後崇光院)

513 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:57:10 ID:lW4Uzo8t
いづかたにしをれまさると有明に袖のわかれの露をとはばや(後崇光院)

514 :名無氏物語:2010/01/03(日) 14:58:02 ID:lW4Uzo8t
面影はみし夜のままのうつつにてちぎりはたゆる夢のうき橋(後崇光院)

515 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:13:40 ID:lW4Uzo8t
恋ひわたるとだえばかりはうつつにてみるもはかなき夢のうき橋(藤原忠良)

516 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:14:26 ID:lW4Uzo8t
かたみとて見るもなみだの玉匣あくるわかれの有明の月(後崇光院)

517 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:16:10 ID:lW4Uzo8t
やどれ月露わけきつる旅衣たちし都のわすれがたみに(後崇光院)

518 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:18:04 ID:lW4Uzo8t
やどれ月衣手おもし旅枕たつや後瀬の山のしづくに(藤原定家)

519 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:24:40 ID:lW4Uzo8t
橘にむかしの風は残れども身はふる里にとふ人もなし(後崇光院)

520 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:33:25 ID:lW4Uzo8t
伏見山昔のあとにすむならばみしよにかへれ宿の月影(後崇光院)

521 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:46:36 ID:lW4Uzo8t
伏見山むかしの跡は名のみしてあれまくをしき代々の古郷(後崇光院)

522 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:49:51 ID:lW4Uzo8t
はなもみぢ見し春秋の夢ならでうきこと忍ぶ思ひ出でぞなき(後崇光院)

523 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:57:31 ID:lW4Uzo8t
おしなべて霞みにけりな海山もみなわが国と春やたつらん(正徹)

524 :名無氏物語:2010/01/03(日) 15:58:20 ID:lW4Uzo8t
春来てはまづ咲く花の都ぞと思ひなしにも空ぞのどけき(正徹)

525 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:00:09 ID:lW4Uzo8t
風やしるいづくにさける梅ならんただ香ばかりの春のよの闇(正徹)

526 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:01:03 ID:lW4Uzo8t
天の原春のみどりの色にすむ月の光はかすむともなし(正徹)

527 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:44:56 ID:lW4Uzo8t
春の夜にくもると見つつまどろめば夢ぢかすめる在明の月(正徹)

528 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:45:45 ID:lW4Uzo8t
いくさとの花鳥の音もかすむ日の光のうちに籠る春かな(正徹)

529 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:48:00 ID:lW4Uzo8t
夕まぐれ野がひの牛は歩みきてかすめる道に逢ふ人もなし(正徹)

530 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:49:02 ID:lW4Uzo8t
山おろし初瀬の霞吹きまよひこもりもはてぬ花の色々(正徹)

531 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:49:53 ID:lW4Uzo8t
しら雲の八重山遠く匂ふなり逢ふをかぎりの花の春風(正徹)

532 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:50:38 ID:lW4Uzo8t
おくれ猶まだ花の香もとどまらぬ山路暮れ行く袖の月影(正徹)

533 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:51:38 ID:lW4Uzo8t
朝露はかかれとてしも消えざりし夕の風に散るさくらかな(正徹)

534 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:52:44 ID:lW4Uzo8t
山風の松に木ぶかき音はして花の香くらき明ぼのの雨(正徹)

535 :名無氏物語:2010/01/03(日) 16:57:04 ID:lW4Uzo8t
高ねこす木のまの夕日影消えて桜にかへる花の色かな(正徹)

536 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:00:45 ID:lW4Uzo8t
まぎるべき風さへふかで散りかかる花の音きく窓のうちかな(正徹)

537 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:01:49 ID:lW4Uzo8t
咲けばちる夜のまの花の夢のうちにやがてまぎれぬ嶺の白雲(正徹)

538 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:03:37 ID:lW4Uzo8t
さくら花ちりかひかくす高ねより嵐をこえていづる月かげ(正徹)

539 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:05:45 ID:lW4Uzo8t
山ざくら苔の莚にちりぞしく夢はふたたびかへる枕を(正徹)

540 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:07:00 ID:lW4Uzo8t
つれなくて有明過ぎぬ郭公この三か月にきえし一こゑ(正徹)

541 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:08:39 ID:lW4Uzo8t
光もて卯月の月のしらがさねかさねようすし夜はのさ衣(正徹)

542 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:10:25 ID:lW4Uzo8t
涼しさはま清水あさみさざれ石もながるる月の有明のこゑ(正徹)

543 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:27:55 ID:lW4Uzo8t
いづれうき入りぬる磯の夏の夜はみらくすくなき月と夢とに(正徹)

544 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:29:50 ID:lW4Uzo8t
小百合葉のしられぬし水くみたえて野中の草を結ぶ山風(正徹)

545 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:31:26 ID:lW4Uzo8t
風さそふ花橘をそらにしておほふも雲の袖の香やせん(正徹)

546 :名無氏物語:2010/01/03(日) 17:37:08 ID:lW4Uzo8t
樗さく雲一村のきえしよりむらさき野ゆく風ぞ色こき(正徹)

547 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:00:14 ID:lW4Uzo8t
五月雨はむら雲いでてくらき夜の北にながるる星のかげかな(正徹)

548 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:02:10 ID:lW4Uzo8t
吹きしをり野分をならす夕立の風の上なる雲よ木の葉よ(正徹)

549 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:24:01 ID:lW4Uzo8t
草も木もぬれて色こき山なれや見しより近き夕立のあと(正徹)

550 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:25:26 ID:lW4Uzo8t
山づたひ夕立うつる風さきに木の葉も鳥もふかれてぞ行く(正徹)

551 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:27:30 ID:lW4Uzo8t
時のまに明くるは五月さまざまに見えてのこらぬ夢は秋の夜(正徹)

552 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:31:12 ID:lW4Uzo8t
学びえよこひねがはしきみな月の風のすがたを大和ことのは(正徹)

553 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:35:26 ID:lW4Uzo8t
沖つ風西ふく浪ぞ音かはる海の宮古も秋やたつらん(正徹)

554 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:36:38 ID:lW4Uzo8t
友ぞなき四十余のこの山に初風なれし秋もわすれず(正徹)

555 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:37:41 ID:lW4Uzo8t
みるままにむなしき空の秋の風さはる声なき雲ぞ身にしむ(正徹)

556 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:39:00 ID:lW4Uzo8t
秋草の露とこたふる風もなしただしら玉をみがく月かげ(正徹)

557 :名無氏物語:2010/01/03(日) 18:52:17 ID:lW4Uzo8t
露霜にあへずかれ行く秋草の糸よりよわき虫のこゑかな(正徹)

558 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:00:12 ID:lW4Uzo8t
夕暮はそれしもかなし秋の色のかくれかねたる山のうす霧(正徹)

559 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:01:05 ID:lW4Uzo8t
うしとてもよもいとはれじわが身世にあらむ限の秋の夕暮(正徹)

560 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:01:57 ID:lW4Uzo8t
うかびきぬうきを心にかさぬれば去年の夕の秋の面かげ(正徹)

561 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:04:12 ID:lW4Uzo8t
身のうさも今いくほどとなぐさめて思ひすつれば秋の夕ぐれ(正徹)

562 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:08:13 ID:lW4Uzo8t
さそふともいなばにさむき初霜よからずは何の夢の秋かぜ(正徹)

563 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:09:48 ID:lW4Uzo8t
友ぞなきさらむ此世も生れしもよしや独と月をのみみて(正徹)

564 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:20:17 ID:lW4Uzo8t
すみのぼる心にすめる月をみて月をわするる秋のさ夜中(正徹)

565 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:22:52 ID:lW4Uzo8t
にほの海の霧ふきたつる程ばかり月に見えたる秋のしほかぜ(正徹)

566 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:26:09 ID:lW4Uzo8t
窓の月にいとまありともむかはめやおのれにくらき文字の関守(正徹)

567 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:27:13 ID:lW4Uzo8t
むかしよりいく世の人かあかずしてながめすてけん故郷の月(正徹)

568 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:28:05 ID:lW4Uzo8t
しろたへの色とも見えず朝ぼらけ音ゆく水のあやの河霧(正徹)

569 :名無氏物語:2010/01/03(日) 19:30:51 ID:lW4Uzo8t
白玉かなにぞととへば萩のうへの影はこたへずふるさとの月(正徹)

570 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:01:46 ID:cQ2S3oT/
水無川秋のかたみをおきの海に開きうつろはぬしら菊の花(正徹)

571 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:03:35 ID:cQ2S3oT/
秋やときはじめは雨をしぐれとも思はぬ月のはれくもり行く(正徹)

572 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:08:59 ID:cQ2S3oT/
したふとや翅はやめて行く秋のみねの入日にくもる雁がね(正徹)

573 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:11:05 ID:cQ2S3oT/
まどろまでさ夜もはるかに竹のはの霜にさえたる風の音かな(正徹)

574 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:16:17 ID:cQ2S3oT/
嵐ふく空は木の葉の村立にこの比雲のゆききをも見ず(正徹)

575 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:17:31 ID:cQ2S3oT/
山嵐峰の白雲ふきまぜてくれなゐうすく行くもみぢかな(正徹)

576 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:20:06 ID:cQ2S3oT/
風きけば峰の木の葉の中空に吹きすてられて落つるこゑごゑ(正徹)

577 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:21:09 ID:cQ2S3oT/
月のうちにひびきのぼると思ふまで霜夜の鐘に影ぞさえ行く(正徹)

578 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:50:11 ID:cQ2S3oT/
月すめば冬の水なき空とぢて氷をはらふ夜はの木枯(正徹)

579 :名無氏物語:2010/01/04(月) 15:51:38 ID:cQ2S3oT/
やきはつるまきの炭がまぬりこめて煙たえ行く山のさびしさ(正徹)

580 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:00:19 ID:cQ2S3oT/
風まぜにあらく落ちしはしづまりてこまかにつもる庭の白雪(正徹)

581 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:01:26 ID:cQ2S3oT/
梢もる入日の影は消えながらゆふぐれとほきみねのしら雪(正徹)

582 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:02:36 ID:cQ2S3oT/
わたりかね雲も夕を猶たどる跡なき雪の嶺のかけはし(正徹)

583 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:03:26 ID:cQ2S3oT/
時雨までくもりてふかくみし山の雪におくなき木々の下折(正徹)

584 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:14:47 ID:cQ2S3oT/
しら鷺の雲ゐはるかに飛びきえておのが羽こぼす雪のあけぼの(正徹)

585 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:16:15 ID:cQ2S3oT/
くる人のむかふふぶきに物いはで雪ふむ音のさゆる道のべ(正徹)

586 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:21:51 ID:cQ2S3oT/
さ夜風はただ一足にしづまりてをち方きけば雪折の声(正徹)

587 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:23:28 ID:cQ2S3oT/
黒髪もさやけかりきやたく櫛のほかげにみえし夜はの乙女子(正徹)

588 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:25:02 ID:cQ2S3oT/
しらざりき緑の空にあふぎても遠きを冬といへる心を(正徹)

589 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:27:13 ID:cQ2S3oT/
となふてふ三世の仏の道はあれどくる春もなくさる年もなし(正徹)

590 :名無氏物語:2010/01/04(月) 16:28:42 ID:cQ2S3oT/
くるるまの花のおもかげ身にそはばねても別れじ春のよの夢(正徹)

591 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:00:45 ID:cQ2S3oT/
ゆふしでも我になびかぬ露ぞちるたがねぎごとの末の秋風(正徹)

592 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:02:05 ID:cQ2S3oT/
宿りかる一村雨を契にて行くへもしほる袖の別路(正徹)

593 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:02:51 ID:cQ2S3oT/
衣々のちかきかたみはねし床の涙もいまだあたたかにして(正徹)

594 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:21:23 ID:cQ2S3oT/
ゆきて我が心のおくをかたらばやたとへばえぞが千島なりとも(正徹)

595 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:22:52 ID:cQ2S3oT/
おもひねの夢路を遠み覚めゆけば分けこしむねにさわぐささはら(正徹)

596 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:25:33 ID:cQ2S3oT/
よりあはん契とまではかけざりきまだあげまきの年の思ひを(正徹)

597 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:27:53 ID:cQ2S3oT/
夕ま暮それかと見えし面影も霞むぞかたみ在明の月(正徹)

598 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:29:05 ID:cQ2S3oT/
二たびの名残もかなしおき出でて別ると見しは夢に別れて(正徹)

599 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:31:01 ID:cQ2S3oT/
しののめの道のべ遠く行きつれて衣々よりもうき別かな(正徹)

600 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:32:03 ID:cQ2S3oT/
花の香もうつろふ月の手枕に覚めざらましの春のよの夢(正徹)

601 :名無氏物語:2010/01/04(月) 17:33:19 ID:cQ2S3oT/
わたつ海の雲のはたてに消えかへる心よせなむ遠の夕浪(正徹)

602 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:00:21 ID:cQ2S3oT/
身にぞしむむなしき雲の塵ばかりはらふたよりの床のあき風(正徹)

603 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:02:13 ID:cQ2S3oT/
はらへ風ゆるさぬ中のゆかりうきははその森のあらき言の葉(正徹)

604 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:03:11 ID:cQ2S3oT/
人ぞうき待つと別の二道にうらみられても月ぞ残れる(正徹)

605 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:04:15 ID:cQ2S3oT/
おくれ風花さくら戸のやすらひに出で行く袖のあかぬ匂を(正徹)

606 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:05:56 ID:cQ2S3oT/
人心うつろふ花に遠ざかるうき身や風の姿なるらん(正徹)

607 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:07:37 ID:cQ2S3oT/
哀にも鳥のしづまる林かな夕とどろきの里はのこりて(正徹)

608 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:09:02 ID:cQ2S3oT/
むら雨のふる江をよそに飛ぶさぎの跡まで白きおもだかの花(正徹)

609 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:10:54 ID:cQ2S3oT/
月くもる千里しづかに音もせず明くるさかひや人もまどろむ(正徹)

610 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:33:33 ID:cQ2S3oT/
おもひ入る心の色も暮ごとに遠ざかるなり山はうごかで(正徹)

611 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:35:29 ID:cQ2S3oT/
住みすててのこる庵もかたぶきぬかり田さびしき四方の嵐に(正徹)

612 :名無氏物語:2010/01/04(月) 18:38:21 ID:cQ2S3oT/
物毎に心をとめし山里の岩木もしるや人のはかなさ(正徹)

613 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:28:11 ID:g9r+QdYm
ひとり立つ波やのどけき世の中をはなれ小島の松の心は(正徹)

614 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:30:09 ID:g9r+QdYm
あふげとてむなしき空にさす指をまもりて月をみる人もなし(正徹)

615 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:31:20 ID:g9r+QdYm
こゑぞせぬ三世の仏の名をとへばたれぞ心のおくにこたふる(正徹)

616 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:32:53 ID:g9r+QdYm
かつみゆる月にこの手をあはせても先づ立ちむかへ出づる山のは(正徹)

617 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:34:15 ID:g9r+QdYm
中空の月まちえてぞ四方の人匂へる花の光をもみる(正徹)

618 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:35:28 ID:g9r+QdYm
おもひつつかたりいださぬ古をひとりしのぶとしる人もなし(正徹)

619 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:36:20 ID:g9r+QdYm
ことのはをえらぶ数にはいらず共只かばかりを哀ともみよ(正徹)

620 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:47:56 ID:g9r+QdYm
世々を見し夢の面影たつちりのいそぢの床をはらふ松かぜ(正徹)

621 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:48:58 ID:g9r+QdYm
あととめてさむるか夢の中空に孤の雲の残るをぞ見る(正徹)

622 :名無氏物語:2010/01/05(火) 14:50:04 ID:g9r+QdYm
くもりなきただ大空にむかひても君を八千代と祈るばかりぞ(正徹)

623 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:00:59 ID:g9r+QdYm
おしなべてかすみかかれる海山をみなわが国と春は来にけり(藤原基家)

624 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:02:40 ID:g9r+QdYm
空きよみかすむともなし春の月おぼろは花の色にゆづりて(木下長嘯子)

625 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:03:23 ID:g9r+QdYm
さらしなや姨捨山の高嶺より嵐をわけていづる月かげ(藤原家隆)

626 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:04:27 ID:g9r+QdYm
てる日影むかへる壁に夕立のかかりてかわく風ぞ匂へる(正徹)

627 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:05:50 ID:g9r+QdYm
ふかみ草やへのにほひの窓のうちにぬれて色こき夕だちの空(慈円)

628 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:07:01 ID:g9r+QdYm
春くればこほりをはらふ谷風の音にぞつづく山河のみづ(慈円)

629 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:10:22 ID:g9r+QdYm
春風のこほりをはらふ池水はやどれる月の影もあらたに(藤原定家)

630 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:12:16 ID:g9r+QdYm
ほどもなくあはれもふかきながめかなこまかにつもる夕ぐれのゆき(藤原雅経)

631 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:28:15 ID:g9r+QdYm
うかりけるたがねぎごとの神な月あはれなげきの杜ぞ時雨るる(宗尊親王)

632 :名無氏物語:2010/01/05(火) 15:29:54 ID:g9r+QdYm
おも影のそれかと見えし春秋もきえて忘るる雪の明ぼの(藤原定家)

633 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:00:06 ID:g9r+QdYm
思ひつつぬるよかたらふ時鳥さめざらましの夢か現か(俊成卿女)

634 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:01:05 ID:g9r+QdYm
下荻もおきふしまちの月の色に身を吹きしをる床の秋風(藤原定家)

635 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:01:57 ID:g9r+QdYm
暮れわたる遠の林は色消えて雪にしづまる鷺の一むら(正徹)

636 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:02:48 ID:g9r+QdYm
すみすてて刈田にのこる杉柱秋のしるしも見えぬいほかな(藤原為家)

637 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:03:58 ID:g9r+QdYm
天の河春行く水のあはゆきやおちても袖にきえんとすらん(飛鳥井雅世)

638 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:04:52 ID:g9r+QdYm
春をへてなほ分け入らむ山桜わがことのはの花にあふまで(飛鳥井雅世)

639 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:06:30 ID:g9r+QdYm
おなじくはなほわけいらむ吉野山おくにも花の色をのこさで(宇都宮景綱)

640 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:07:33 ID:g9r+QdYm
山風の限りのみかは散るを惜しみ暮るるをしたふ花の木かげは(飛鳥井雅世)

641 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:20:07 ID:g9r+QdYm
言の葉の花橘にしのぶぞよ代々のむかしの風の匂ひを(飛鳥井雅世)

642 :名無氏物語:2010/01/05(火) 16:21:36 ID:g9r+QdYm
初瀬山檜原の嵐うづもれて入相の鐘にかかる白雲(飛鳥井雅世)

643 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:19:42 ID:g9r+QdYm
立ちのぼる霧より下のまがきより又あらはるる庭のもみぢ葉(飛鳥井雅世)

644 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:21:10 ID:g9r+QdYm
難波がた塩やく煙立ちそひて霞もなびくうら風ぞふく(飛鳥井雅世)

645 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:22:08 ID:g9r+QdYm
木の葉のみ散りしく頃の山河にくれなゐくぐる鳰の通ひ路(飛鳥井雅世)

646 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:23:32 ID:g9r+QdYm
白妙の真砂のうへにふりそめて思ひしよりも積もる雪かな(飛鳥井雅世)

647 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:24:43 ID:g9r+QdYm
心のみなほひく琴の緒をよわみ音にたてわぶる身とは知りきや(飛鳥井雅世)

648 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:33:10 ID:g9r+QdYm
いとせめて我が手枕の玉ゆらも見る夜をしたふ夢の契りぞ(飛鳥井雅世)

649 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:34:51 ID:g9r+QdYm
昔だに昔といひし宇津の山こえてぞしのぶ蔦の下道(飛鳥井雅世)

650 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:36:11 ID:g9r+QdYm
ふみわけし昔は夢かうつの山あとともみえぬ蔦のした道(藤原雅経)

651 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:37:13 ID:g9r+QdYm
見るままに鐘のね遠くなりにけり雲もかさなる峰の古寺(飛鳥井雅世)

652 :名無氏物語:2010/01/05(火) 19:38:10 ID:g9r+QdYm
けふいくか花にやどりを契りきぬ春はさながら旅ごこちして(堯孝)

653 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:00:07 ID:g9r+QdYm
鳥はいまねぐらをしむる梢にも花はとまらぬ春風ぞ吹く(堯孝)

654 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:00:59 ID:g9r+QdYm
分けゆかむ花にあけのの俤もかすみに残るしののめの道(堯孝)

655 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:02:18 ID:g9r+QdYm
帰るかり霞みていぬる山のはにおもかげのこるしののめの月(藤原行能)

656 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:05:27 ID:g9r+QdYm
しののめや外山のかすみほのぼのと花の色にぞあけうつりゆく(伏見院)

657 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:13:05 ID:g9r+QdYm
月もなほ残るみぎりの朝きよめ夏さへ霜をはらふとぞみる(堯孝)

658 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:14:16 ID:g9r+QdYm
峰に生ふる松吹きこしていなば山月の桂にかへる秋風(堯孝)

659 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:33:41 ID:g9r+QdYm
月影になべてまさごの照りぬれば夏の夜ふれる霜かとぞみる(大江千里)

660 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:35:54 ID:g9r+QdYm
ふけにけりおきそふ露も玉だれのこすのおほ野の夜はの月かげ(堯孝)

661 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:37:50 ID:g9r+QdYm
吹きにけりむべも嵐とゆふ霜もあへずみだるる野べのあさぢふ(堯孝)

662 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:45:17 ID:g9r+QdYm
ふる程もあさぢにまじりさく花のなびくとぞみる今朝の初雪(堯孝)

663 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:46:33 ID:g9r+QdYm
ふるほどは小野のあさぢふあさけれどあまりてつもる峰の初雪(木下長嘯子)

664 :名無氏物語:2010/01/05(火) 20:49:27 ID:g9r+QdYm
峰たかみ雪のひかりも月影もおなじ雲間に明ぼのの空(堯孝)

665 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:03:32 ID:g9r+QdYm
月はいまくもりはてぬとながむれば雪のひかりも有明の空(藤原雅経)

666 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:04:59 ID:g9r+QdYm
あくるよの雲にふもとはうづもれて空にぞつもる嶺のしら雪(堯孝)

667 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:16:53 ID:g9r+QdYm
みよし野や明けゆく雪の山のはに面影残る月の色かな(堯孝)

668 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:18:58 ID:g9r+QdYm
白雲のはれまもおなじ色ながら朝風寒き雪の遠山(堯孝)

669 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:21:33 ID:g9r+QdYm
おきいづる昨日の暮の雨ならし外山をうづむ雪の白雲(堯孝)

670 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:22:25 ID:g9r+QdYm
しばしだにいかでかさねんよとともに月はこととふ袖のなみだを(堯孝)

671 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:24:08 ID:g9r+QdYm
草枕わが故郷のほかにまたとほつ飛鳥のみやこ恋しも(堯孝)

672 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:25:00 ID:g9r+QdYm
おもへなほけふのうつつに身をかへて昨日の夢をわするべしやは(堯孝)

673 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:26:06 ID:g9r+QdYm
なほまもれ和歌の浦波かかる世にあへるや道の神もうれしき(堯孝)

674 :名無氏物語:2010/01/05(火) 21:27:17 ID:g9r+QdYm
猶まもれ今も神代の名残とてさすがにたえぬ敷島の道(頓阿)

675 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:02:28 ID:g9r+QdYm
影さむみかさねて袖におく霜のしろたへ衣月にうつなり(二条持基)

676 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:03:38 ID:g9r+QdYm
のどかなる日影とともに軒ちかき梢にうつる鶯のこゑ(足利義教)

677 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:13:59 ID:g9r+QdYm
紫の庭ものどかにかすむ日の光ともなふ鶯のこゑ(藤原良経)

678 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:15:33 ID:g9r+QdYm
夕立の雲の衣はかさねても空に涼しき風のおとかな(足利義教)

679 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:19:18 ID:g9r+QdYm
夕立の雲の衣はつつめども袖にたまらぬかぜのしら玉(木下長嘯子)

680 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:20:40 ID:g9r+QdYm
おなじくは思ふ心のおくの海を人にしらせでしづみはてなん(足利義教)

681 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:21:43 ID:g9r+QdYm
とりとむる物にもがなや梅が香を枕のうへにすぐる春風(東常縁)

682 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:23:14 ID:g9r+QdYm
あさなあさな雲たちそひて小倉山みねふく風は花の香ぞする(東常縁)

683 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:24:15 ID:g9r+QdYm
世はなにとうつろひかはるふるさとの昔ながらの夕ぐれの花(東常縁)

684 :名無氏物語:2010/01/05(火) 22:34:09 ID:g9r+QdYm
吹く風や空にかよへる夏山の峯よりたかき蝉の声かな(東常縁)

685 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:09:54 ID:g9r+QdYm
雲居までひびきやすらん夏山の峰よりたかき蝉のもろごゑ(藤原有家)

686 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:26:48 ID:g9r+QdYm
今はとて暮れゆく秋を山かげや木の葉に迷ひ小鹿なくらむ(東常縁)

687 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:29:06 ID:g9r+QdYm
ふる里の吉野の宮は今もかも見し世ながらに雪は降りつつ(東常縁)

688 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:30:37 ID:g9r+QdYm
故郷のよしのの宮はしら雪の山かぜさむみふらぬ日はなし(藤原為家)

689 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:32:10 ID:g9r+QdYm
夢ならば覚むる枕や頼ままし思ひにたどる朝の別れ路(東常縁)

690 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:34:24 ID:g9r+QdYm
月にゆくさよの中山なかなかに明けてはくらき霧の下道(東常縁)

691 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:35:57 ID:g9r+QdYm
ふみわけんものともみえず朝ぼらけ竹のは山の霧の下道(藤原家隆)

692 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:45:40 ID:g9r+QdYm
月に行くさよの中山中中に明けばふもとに宿やからまし(薬師寺公義)

693 :名無氏物語:2010/01/05(火) 23:46:48 ID:g9r+QdYm
暮れわたる入江の波もすて舟もありとて明日もたれかすさめむ(東常縁)

694 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:00:13 ID:g9r+QdYm
今朝の山路きのふの野べも忘られて夕波荒き浜辺をぞゆく(東常縁)

695 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:01:56 ID:g9r+QdYm
松島や雄島の苫屋くれはててなほおもかげに浦風ぞ吹く(東常縁)

696 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:02:59 ID:g9r+QdYm
あけぬとも猶おもかげに立田山恋しかるべき夜はの空かな(藤原定家)

697 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:04:34 ID:g9r+QdYm
春ながら今年の空は初雪にふりはへ神のめぐみをや見ん(下冷泉持為)

698 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:06:01 ID:eCl7qWo3
冴えかへり立ちつる春や時つ風霞みもあへぬ空に吹くなり(下冷泉持為)

699 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:07:09 ID:eCl7qWo3
憂き秋の涙もみちぬ和歌の浦や磯がくれなる宿の夕しほ(下冷泉持為)

700 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:08:25 ID:prlagzHP
700

701 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:20:30 ID:eCl7qWo3
和歌のうらや磯がくれなるあしたづの鳴くねもけふぞ人にしらるる(飛鳥井雅有)

702 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:21:55 ID:eCl7qWo3
つもるべき雪のゆくへはしら雲にかげみぬ庭のありあけの月(下冷泉持為)

703 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:22:58 ID:eCl7qWo3
にしおふかげあらはれて雪にさへうづもれはてぬ山の井の水(下冷泉持為)

704 :名無氏物語:2010/01/06(水) 00:24:48 ID:eCl7qWo3
ははそはら秋につれなき色ならでちりにし枝をそむる雪かな(下冷泉持為)

705 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:00:08 ID:eCl7qWo3
面影ぞなほ身にちかき秋をへて人はふりにし蓬生の月(下冷泉持為)

706 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:16:54 ID:eCl7qWo3
臥しわびぬ我がふるさとを思ひ草をばながもとの夢もつたへよ(下冷泉持為)

707 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:18:17 ID:eCl7qWo3
さめてこそかぎりしらるれ草枕夢のうちなるむさしのの原(飛鳥井雅世)

708 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:19:05 ID:eCl7qWo3
朝日影にほへる山の春風にふもとの里は梅が香ぞする(一条兼良)

709 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:20:28 ID:eCl7qWo3
いにしへをみきのつかさの袖の香や奈良の都にのこる橘(一条兼良)

710 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:21:39 ID:eCl7qWo3
神垣にぬさと散りかふ紅葉かなしめをもこえて秋や行くらん(一条兼良)

711 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:23:39 ID:eCl7qWo3
この夕べほのみか月の宵々に影そふごとく恋やまさらん(一条兼良)

712 :名無氏物語:2010/01/06(水) 01:26:02 ID:eCl7qWo3
あかざりし人の契りのあさねがみ我が手枕にまたもみだれず(一条兼良)

713 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:42:56 ID:eCl7qWo3
今朝はまだ霞まぬ山も昨日より遠きばかりを春の色かな(心敬)

714 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:44:07 ID:eCl7qWo3
春とだにまだあへぬ色を朝ぼらけとほきばかりにかすむ山かな(心敬)

715 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:45:55 ID:eCl7qWo3
今朝よりはかすまぬ山もなかりけり花のみやこに春やたつらん(西園寺実氏)

716 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:47:28 ID:eCl7qWo3
ふかき夜の梅のにほひに夢さめてこす巻きあへぬ軒の春風(心敬)

717 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:48:20 ID:eCl7qWo3
夢さめてまだ巻きあげぬ玉だれのひま求めてもにほふ梅がか(順徳院)

718 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:49:07 ID:eCl7qWo3
面影は春やむかしの空ながらわが身ひとつに霞む月かな(心敬)

719 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:50:06 ID:eCl7qWo3
佐保姫の霞の袖に髪すぢをみだすばかりの春雨の空(心敬)

720 :名無氏物語:2010/01/06(水) 02:51:51 ID:eCl7qWo3
さほひめの霞の袖もしほるらし猶ふりくらす春雨のそら(藤原為子)

721 :名無氏物語:2010/01/06(水) 07:59:29 ID:eCl7qWo3
花ならぬ身をもいづちにさそふらん乱れたる世の末の春風(心敬)

722 :名無氏物語:2010/01/06(水) 08:00:25 ID:eCl7qWo3
なき玉やふりにし宿にかへるらん花たちばなに夕風ぞふく心敬)

723 :名無氏物語:2010/01/06(水) 08:01:21 ID:eCl7qWo3
おぼつかなたが身をなげし魂ならん千尋の谷に蛍飛ぶかげ(心敬)

724 :名無氏物語:2010/01/06(水) 08:02:08 ID:eCl7qWo3
月のみぞ形見にうかぶ紀の河や沈みし人の跡のしら浪(心敬)

725 :名無氏物語:2010/01/06(水) 08:05:07 ID:eCl7qWo3
世は色におとろへぞゆく天人のうれへやくだる秋の夕ぐれ(心敬)

726 :名無氏物語:2010/01/06(水) 08:06:04 ID:eCl7qWo3
夕ぐれは遠ざかりゆく山のはを軒ばにかへすさを鹿の声(心敬)

727 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:27:09 ID:eCl7qWo3
絶えまなくさそふ風よりただ一葉心とおつる庭ぞさびしき(心敬)

728 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:27:58 ID:eCl7qWo3
神無月嵐のふかぬ夕ぐれも心とおつる木木のもみぢば(宗尊親王)

729 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:29:43 ID:eCl7qWo3
山里はやもめ烏の鳴く声に霜夜の月の影を知るかな(心敬)

730 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:31:51 ID:eCl7qWo3
月に鳴くやもめがらすのねにたてて秋のきぬたぞ霜にうつなる(藤原為家)

731 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:33:10 ID:eCl7qWo3
ふけにけりかたぶく月も遠き江の氷におつる雁の一声(心敬)

732 :名無氏物語:2010/01/06(水) 10:34:11 ID:eCl7qWo3
ふけにけり音せぬ月に水さび江の棚なしを舟ひとりながれて(心敬)

733 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:49:05 ID:eCl7qWo3
から崎や夕なみ千鳥ひとつ立つ洲崎の松も友なしにして(心敬)

734 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:49:57 ID:eCl7qWo3
山もとの杉の一むらうづみかね嵐も青くおつる雪かな(心敬)

735 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:51:00 ID:eCl7qWo3
思ひたえ待たじとすれば鳥だにも声せぬ雪の夕暮の山(心敬)

736 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:52:38 ID:eCl7qWo3
よもぎふに残るもかなしおき出でしあかつき露のあとの面影(心敬)

737 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:53:31 ID:eCl7qWo3
うつの山つたの葉もろき秋風に夢路もほそきあかつきの空(心敬)

738 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:54:29 ID:eCl7qWo3
月にただ見ぬ海山をかたるかなさても都の人は知らじを(心敬)

739 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:55:16 ID:eCl7qWo3
忘られぬ心づからの夢もうし古郷人は思ひ出でじを(心敬)

740 :名無氏物語:2010/01/06(水) 19:56:11 ID:eCl7qWo3
三十よりこの世の夢は破れけり松吹く風やよその夕暮(心敬)

741 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:00:07 ID:eCl7qWo3
かかれとて誰がたらちねの撫でつらん尾花がもとに残る黒髪(心敬)

742 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:00:54 ID:eCl7qWo3
わが心ただ花のみを幻とおもひわくれば乱れてぞちる(心敬)

743 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:01:42 ID:eCl7qWo3
月にあく心のなどかなかるらん皆うきことは見はてぬる世に(心敬)

744 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:02:29 ID:eCl7qWo3
うらめしな世はくらやみの空の月ながむとすれば胸にさわぎて(心敬)

745 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:03:39 ID:eCl7qWo3
天の戸をあくればやがて日の光神代のままの春やたつらん(正広)

746 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:05:27 ID:eCl7qWo3
明けにけり光をうけて唐もけふ日の本の春や立つらん(正広)

747 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:06:28 ID:eCl7qWo3
わたつ海の浪まを分けて出づる日に神代の春や帰りきぬらん(正広)

748 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:07:38 ID:eCl7qWo3
天の戸のあくればやがてくる春は鳥の音よりぞ聞きはじめける(守覚法親王)

749 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:21:11 ID:eCl7qWo3
花にふく山風よりも夕月夜ひかりにとほく行くにほひかな(正広)

750 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:22:37 ID:eCl7qWo3
今朝みれば天つ乙女のあまくだる袂かうすき蝉のは衣(正広)

751 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:24:53 ID:eCl7qWo3
いづくにか花はのがれん夏きても風の使の青葉ふく声(正広)

752 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:26:35 ID:eCl7qWo3
あらく吹く風の使も夏山によきかくれがと憑む花かな(正広)

753 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:37:58 ID:eCl7qWo3
花ちらす昔はむかし今はいましたしくなりぬ木々の下風(正広)

754 :名無氏物語:2010/01/06(水) 20:43:14 ID:eCl7qWo3
さびしさの限りを月にみ山風それもしづまる嶺のかり庵(正広)

755 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:00:16 ID:eCl7qWo3
さびしさのかぎりは雪にふりとめつ竜田の里のしかの通ひ路(慈円)

756 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:01:10 ID:eCl7qWo3
さびしさのかぎりなりけり杣山のこやさす月の有明の空(冷泉為尹)

757 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:05:23 ID:eCl7qWo3
雲ゐよりひとつに落ちてみなの川月は氷のちる嵐かな(正広)

758 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:06:14 ID:eCl7qWo3
雲間よりひとつに落ちてみなの河月は氷をしく嵐かな(正広)

759 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:19:20 ID:eCl7qWo3
消えずとも皆淡雪ぞ天地にこぬ春ひらく園の梅が香(正広)

760 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:20:34 ID:eCl7qWo3
またや夢春はあすかの寺の鐘ことしもけふに声ぞ暮れゆく(正広)

761 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:21:21 ID:eCl7qWo3
小簾のとにひとりや月の更けぬらん日比の袖の涙たづねて(正広)

762 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:22:31 ID:eCl7qWo3
車よりおりつる人よまゆばかり扇のつまにすこし見えぬる(正広)

763 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:24:38 ID:eCl7qWo3
灯火をよするに人のまばゆきやすこしそばめて顔をふりぬる(正広)

764 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:27:29 ID:eCl7qWo3
はかなくもかたらふ声よ鳥のきてならぶ梢の夕暮のやど(正広)

765 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:29:55 ID:eCl7qWo3
いにしへにあはぬ板間の月ひとりなきがおほかる夢ぞかなしき(正広)

766 :名無氏物語:2010/01/06(水) 21:30:56 ID:eCl7qWo3
杉の屋のあはぬ板まの霜はいさむすばぬ夢の月をしぞおもふ(慈円)

767 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:15:21 ID:eCl7qWo3
見し人のなきがおほかる古郷にあるははかなき道芝の露(正徹)

768 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:17:48 ID:eCl7qWo3
尋ねみよ蓬が島ぞ和歌の道心をのべて人は老せず(正広)

769 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:20:30 ID:eCl7qWo3
このごろの風のにほひになしはてて花にはうすき四方の梅が香(後花園院)

770 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:22:45 ID:eCl7qWo3
うつりきて軒端の花に成りにけり嵐にふかきよもの梅が香(正徹)

771 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:25:01 ID:eCl7qWo3
恨みじなおのが心の天つ雁よそに都の春のわかれも(後花園院)

772 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:26:14 ID:eCl7qWo3
はなに花なびきかさねて八重桜しづえをわきてにほふ比かな(後花園院)

773 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:27:45 ID:eCl7qWo3
けさよりは袂もうすく立ちかへて花の香とほき夏ごろもかな(後花園院)

774 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:29:50 ID:eCl7qWo3
きのふこそ春はくれしにぬぎかへて花の香とほき夏ごろもかな(足利尊氏)

775 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:45:42 ID:eCl7qWo3
月も今み山出づらしほととぎすふけゆく空に声のきこゆる(後花園院)

776 :名無氏物語:2010/01/06(水) 22:46:44 ID:eCl7qWo3
くだけちる千々のこがねの波なれや岩根にかかる磯の月かげ(後花園院)

777 :名無氏物語:2010/01/07(木) 21:19:19 ID:3CWjZvch
袖ぬらすほどだにもなし朝顔の花をかごとのあけぼのの露(後花園院)

778 :名無氏物語:2010/01/07(木) 21:20:44 ID:3CWjZvch
おちそひてあはれのこさぬ涙かな寝覚や恋のかぎりなるらん(後花園院)

779 :名無氏物語:2010/01/07(木) 21:21:33 ID:3CWjZvch
たのまめやことのははそのうす紅葉あだに散り来るなげのなさけは(後花園院)

780 :名無氏物語:2010/01/07(木) 21:23:16 ID:3CWjZvch
松ばらの嵐やよわるほの見てし尾上の緑またかすむなり(後花園院)

781 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:22:22 ID:3CWjZvch
思へただ空にひとつの日のもとに又たぐひなく生れこし身を(後花園院)

782 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:24:00 ID:3CWjZvch
とけのこる石間の春の朝氷影みし水の月かあらぬか(貞常親王)

783 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:25:33 ID:3CWjZvch
おもひ川かげみし水のうす氷かさなる夜はの月もうらめし(藤原家隆)

784 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:26:50 ID:3CWjZvch
すみれ草つみつつかへる春の野にたがためとなく袖ぬらしけり(貞常親王)

785 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:28:18 ID:3CWjZvch
山里にすむ身となれば帰るさを忘れし花の春ぞ恋しき(貞常親王)


786 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:29:07 ID:3CWjZvch
夜もすがら咲きちる花の下陰に木の間さだめず月ぞもりくる(貞常親王)

787 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:32:32 ID:3CWjZvch
さだかにぞ寝覚のとこに残りけるかすみて暮れし花の面影(貞常親王)

788 :名無氏物語:2010/01/07(木) 22:34:26 ID:3CWjZvch
ほととぎす鳴く一声のなみだにはあまりおほかる村雨の空(貞常親王)

789 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:21:50 ID:GqFCEJ1m
月みつつぬればや袖の露の間もみえぬ夢野の秋のたまくら(貞常親王)

790 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:23:33 ID:GqFCEJ1m
へだて行くおのがすがたは薄霧の籬にちかきはつかりの声(貞常親王)

791 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:24:27 ID:GqFCEJ1m
床の上の光に月のむすびきてやがてさえ行く秋の手枕(藤原定家)

792 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:25:40 ID:GqFCEJ1m
山里のみねの木の葉や散りぬらん枕に近き秋のかりがね(順徳院)

793 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:27:05 ID:GqFCEJ1m
はげしさをききしにそへて秋よりもつらき嵐の夕暮の声(貞常親王)

794 :名無氏物語:2010/01/08(金) 00:29:00 ID:GqFCEJ1m
夢かとも雪よりさきにとひてみよ小野の千種の霜枯の色(貞常親王)

795 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:03:40 ID:GqFCEJ1m
おくもまたふかくは見えず山人の薪におへるけさの薄雪(貞常親王)

796 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:07:58 ID:GqFCEJ1m
分けそむる小篠が露の一ふしもしらぬさきより袖ぬらすかな(貞常親王)

797 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:09:10 ID:GqFCEJ1m
涙よりかすむとならば我ぞげに春の名だての袖の月影(貞常親王)

798 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:10:45 ID:GqFCEJ1m
面影のかすめる月ぞやどりける春やむかしのそでの涙に(俊成卿女)

799 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:16:01 ID:GqFCEJ1m
きかじただそのかねごとは昔にてつらきかたみの夕暮の声(貞常親王)

800 :名無氏物語:2010/01/08(金) 09:17:46 ID:GqFCEJ1m
しるべとや越の白根にむかふらむかすめど雁の行すゑの空(飛鳥井雅親)

801 :名無氏物語:2010/01/09(土) 01:43:36 ID:fVoppDN4
桜咲く山べをすぐる雁がねは越の白根を越えぬとや思ふ(俊恵)

802 :名無氏物語:2010/01/09(土) 01:45:24 ID:fVoppDN4
おもかげはくらき軒端にみゆれども花に月まつ春のうたたね(飛鳥井雅親)

803 :名無氏物語:2010/01/09(土) 01:46:30 ID:fVoppDN4
木をめぐりねぐらにさわぐ夕烏すずしきかたの枝やあらそふ(飛鳥井雅親)

804 :名無氏物語:2010/01/09(土) 01:47:21 ID:fVoppDN4
雲ふかき深山の里の夕闇にねぐらもとむる烏なくなり(藤原良経)

805 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:21:52 ID:fVoppDN4
一葉ちる桐の立枝に秋をはや見せも聞かせもわたる朝風(飛鳥井雅親)

806 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:22:50 ID:fVoppDN4
みだれあふ花より花に露ちりて野原のまはぎ秋風ぞ吹く(飛鳥井雅親)

807 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:23:58 ID:fVoppDN4
風わたる野べの千草におく露のいくたび花の色にちるらん(飛鳥井雅親)

808 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:24:49 ID:fVoppDN4
露ふかみ花はむもれて野べはただ色の千種の玉をしくころ(飛鳥井雅親)

809 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:25:52 ID:fVoppDN4
きりぎりす夜をへて秋やさむからし枕のかべに声のちかづく(飛鳥井雅親)

810 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:26:49 ID:fVoppDN4
きりぎりすかべの中にぞこゑはする蓬が杣に風やさむけき(上西門院兵衛)

811 :名無氏物語:2010/01/09(土) 07:27:45 ID:fVoppDN4
おどろきてまたつぐ夢の末もなし朝けの窓は打ちしぐれつつ(飛鳥井雅親)

812 :名無氏物語:2010/01/10(日) 00:59:26 ID:Lkg/OJZ5
ながめわぶるこころの空を夕時雨むなしきいろに染めて過ぐなり(飛鳥井雅親)

813 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:00:35 ID:Lkg/OJZ5
きぬぎぬの夢のうき橋たどりきて命あやふき程をとへかし(飛鳥井雅親)

814 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:02:14 ID:Lkg/OJZ5
袖の色のまづ誰が方にみだれましおなじ涙をしのぶもぢずり(飛鳥井雅親)

815 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:04:33 ID:Lkg/OJZ5
ぬれつつもとふべき人の心かはそをだにくもれむら雨の空(飛鳥井雅親)

816 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:05:54 ID:Lkg/OJZ5
あはれなり夜はに捨子のなきやむは親にそひねの夢やみるらん(飛鳥井雅親)

817 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:09:28 ID:Lkg/OJZ5
色香しる君もなき世にさく梅の花のうへまであはれなるかな(飛鳥井雅親)

818 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:10:57 ID:Lkg/OJZ5
月はなほ涙うちそへかすむなり雲がくれにし影さだかにて(飛鳥井雅親)

819 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:11:56 ID:Lkg/OJZ5
さすがみな歎きしづまるほどならば遅れてきくを哀れとはしれ(飛鳥井雅親)

820 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:28:21 ID:Lkg/OJZ5
四の海しづかになりぬもののふの矢なみをさまる御代を待ちえて(飛鳥井雅親)

821 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:29:51 ID:Lkg/OJZ5
玉津島玉ひろふより立つ波もしづかに成りぬ四方の浦風(頓阿)

822 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:31:10 ID:Lkg/OJZ5
消えもあへずけさやは桜雪とのみ思へばかをる春の山風(宗祇)

823 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:32:09 ID:Lkg/OJZ5
かすめただ咲きも咲かずも春の山ただおしこめて桜とをみむ(宗祇)

824 :名無氏物語:2010/01/10(日) 01:32:59 ID:Lkg/OJZ5
明くる夜の月と花との哀をもただおしこめてかすむ春かな(正徹)

825 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:16:29 ID:Lkg/OJZ5
おもかげはかすめる花もとほからでこずゑにまよふ春の山ごえ(宗祇)

826 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:18:55 ID:Lkg/OJZ5
思ひすてぬ草のやどりのはかなさもうき身ににたる夕雲雀かな(宗祇)

827 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:20:02 ID:Lkg/OJZ5
さびしさも身になれはてて山里は秋ふく風の夕暮もなし(宗祇)

828 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:23:19 ID:Lkg/OJZ5
身になれて年はへぬれど今更にあはれさびしき秋の夕ぐれ(真観)

829 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:27:30 ID:Lkg/OJZ5
身は老いぬ何の思ひの露にてもかからじとすれば秋の夕暮(宗祇)

830 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:31:59 ID:Lkg/OJZ5
袖のうへにとすればかかる涙かなあないひしらず秋の夕暮(宗尊親王)

831 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:34:42 ID:Lkg/OJZ5
老はなほ夕かげまたぬ露ながらうつろふ花をはかなくやみん(宗祇)

832 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:36:48 ID:Lkg/OJZ5
道たえてはらふ人なき谷の戸の夕日がくれにちる木の葉かな(宗祇)

833 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:48:43 ID:Lkg/OJZ5
妹が島ちぎりなくとも折からの夕なみ千鳥おとづれてゆけ(宗祇)

834 :名無氏物語:2010/01/10(日) 19:50:29 ID:Lkg/OJZ5
を笹原ひろはば袖にはかなさもわするばかりの玉あられかな(宗祇)

835 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:00:35 ID:Lkg/OJZ5
つもるかとおき出でてみれば冴えし夜の月よりうすき峰のはつ雪(宗祇)

836 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:01:20 ID:Lkg/OJZ5
梢ふく風のたえまかかすむよの月よりうすき庭のうめが香(本居宣長)

837 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:02:08 ID:Lkg/OJZ5
庭はまだ浜木綿ばかりふる雪にいくへ高嶺の遠のしら雲(宗祇)

838 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:03:27 ID:Lkg/OJZ5
はまゆふもいく重かしたに成りぬらん雪ふりしける三熊野の浦(藤原俊成)

839 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:28:05 ID:Lkg/OJZ5
人しれぬきははおよびも中空にかからできえよ夕ぐれの雲(宗祇)

840 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:30:04 ID:Lkg/OJZ5
なにか思ふたとへば君がおもかげも鏡のうちのかりのかたちを(宗祇)

841 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:34:36 ID:Lkg/OJZ5
世の中にわがある物と思ひしは鏡のうちの影にぞ有りける(藤原公任)

842 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:35:31 ID:Lkg/OJZ5
いづくとか又もながめむ古里のかたみの雲は山風ぞふく(宗祇)

843 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:38:33 ID:Lkg/OJZ5
しらぬ野べあらぬ庵もやどるまの契り思へば古里もなし(宗祇)

844 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:39:23 ID:Lkg/OJZ5
ことのはの道こそ憂けれさらでやは心のきはを人にしられん(宗祇)

845 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:43:22 ID:Lkg/OJZ5
面影の残る朝の雲も憂し花よなかなか夢と見ましを(中院通秀)

846 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:44:20 ID:Lkg/OJZ5
あかつきの夢をかけつつ一声にうつつ少なき時鳥かな(中院通秀)

847 :名無氏物語:2010/01/10(日) 20:51:56 ID:Lkg/OJZ5
高砂や秋もいまはの鐘の音ををのへの雲につつみてぞゆく(中院通秀)

848 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:00:32 ID:Lkg/OJZ5
夜の雨のこるともし火いたづらになれて五十年の窓はふりにき(中院通秀)

849 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:01:37 ID:Lkg/OJZ5
夢にだに契むなしき灯の窓うつ色のくらき夜の雨(正徹)

850 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:02:35 ID:Lkg/OJZ5
春の色の碧にうかぶ富士のねは高天の原も雪かとぞみる(堯恵)

851 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:03:24 ID:Lkg/OJZ5
浪の上は千里に晴れて汀なる木末にしづむ夕立のそら(堯恵)

852 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:04:11 ID:Lkg/OJZ5
波のうへは千里のほかに雲きえて月かげかよふ秋のしほ風(俊成卿女)

853 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:14:16 ID:Lkg/OJZ5
埋れ行く野原の水の声なきもおちてしらする萩の下露(堯恵)

854 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:15:34 ID:Lkg/OJZ5
山ふかみ人もはらはぬ橋の上のあやふき暮に積る雪かな(堯恵)

855 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:19:46 ID:Lkg/OJZ5
われながら昨日にかはる心とはいまだおもはぬ夕暮の空(堯恵)

856 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:21:06 ID:Lkg/OJZ5
君がわたり思ひやれども行きなやむ心の末や峰のかけはし(堯恵)

857 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:22:00 ID:Lkg/OJZ5
思ひやる心いくへの峰こえてしのぶのおくを尋ね侘ぶらん(藤原家隆)

858 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:31:57 ID:Lkg/OJZ5
浪の上のむかしをとへばすみだ河かすむや白き鳥の涙に(堯恵)

859 :名無氏物語:2010/01/10(日) 21:32:57 ID:Lkg/OJZ5
散るもみぢありて行く水絶えせずや今も水無瀬にうかぶことのは(堯恵)

860 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:00:09 ID:Lkg/OJZ5
待ちあへぬ命に花をみ吉野やよし立ちかくせ峰のしら雲(太田道灌)

861 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:44:42 ID:Lkg/OJZ5
うつし植ゑて共に老木の桜花なれも昔の春や恋しき(太田道灌)

862 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:47:56 ID:Lkg/OJZ5
植ゑたてしまろが桜も哀なりともに老木の春はいつまで(耕雲)

863 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:49:32 ID:Lkg/OJZ5
一声の夢をももらせ東路の関のあなたの山ほととぎす(太田道灌)

864 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:51:41 ID:Lkg/OJZ5
秋の野の千種にわけし心をもひとつになして月を見るかな(太田道灌)

865 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:52:27 ID:Lkg/OJZ5
里は荒れ野となる露の深草や鶉がねやをてらす月影(太田道灌)

866 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:54:04 ID:Lkg/OJZ5
世の中に鳥も聞えぬ里もがなふたりぬる夜の隠家にせむ(太田道灌)

867 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:56:33 ID:Lkg/OJZ5
梓弓思ひなれしも憎みしも絶えて我のみ月を見るかな(太田道灌)

868 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:57:38 ID:Lkg/OJZ5
明けわたる外山は雪の色そへて麓にさゆる夜の春雨(木戸孝範)

869 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:58:53 ID:Lkg/OJZ5
たが袖に契りおきてか梅のはな夕べの空を匂ひ行くらん(木戸孝範)

870 :名無氏物語:2010/01/10(日) 22:59:37 ID:Lkg/OJZ5
うすくこき色香もわかぬ梅の花ひとつにかをる春のあけぼの(木戸孝範)

871 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:00:37 ID:Lkg/OJZ5
春はいかにちぎりおきてかすぎにしとおくれてにほふ花にとはばや(大弐三位)

872 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:01:18 ID:Lkg/OJZ5
夢のうちの夢のたはぶれ夢ならでしたふ衣々などうつつなる(木戸孝範)

873 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:07:58 ID:Lkg/OJZ5
かけはなれ思はぬ人はつらからずつらきも契り憂きもなぐさめ(木戸孝範)

874 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:09:48 ID:Lkg/OJZ5
こと色はふりくる雨にくれはてて入江をわたる鷺のひとつら(木戸孝範)

875 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:11:33 ID:Lkg/OJZ5
見わたせば秋の夕日のかげはれて色こき山をわたる白鷺(伏見院)

876 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:12:37 ID:Lkg/OJZ5
しらむをもおのが色とやあくる夜に山の端はこゆる鷺のひとつら(下冷泉持為)

877 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:13:29 ID:Lkg/OJZ5
里ふりぬなに中々の梅が香は春やむかしも忘れぬる世に(木戸孝範)

878 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:34:31 ID:Lkg/OJZ5
おろかにも思ひはすてじたらちねにうくるこの身ぞおのづからなる(木戸孝範)

879 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:38:32 ID:Lkg/OJZ5
こぎわかれゆけばかなしき志賀の浦やわが古郷にあらぬ都も(足利義政)

880 :名無氏物語:2010/01/10(日) 23:39:35 ID:Lkg/OJZ5
つらきかな曽我の河原にかるかやの束の間もなく思ひみだれて(足利義政)

881 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:47:31 ID:wgigRFyR
更に今和歌の浦波をさまりて玉ひろふ世にたちぞかへらん(足利義政)

882 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:55:32 ID:wgigRFyR
春来ぬとふりさけみれば天の原あかねさし出づる光かすめり(足利義政)

883 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:56:16 ID:wgigRFyR
今日はまた咲き残りけり古里のあすか盛りの秋萩の花(足利義政)

884 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:57:05 ID:wgigRFyR
置きまよふ野原の露にみだれあひて尾花が袖も萩が花摺り(足利義政)

885 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:57:47 ID:wgigRFyR
見し花の色を残して白妙の衣うつなり夕がほのやど(足利義政)

886 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:58:32 ID:wgigRFyR
人もきぬ尾花が袖もまねかればいとどあだなる名をやたちなむ(伊勢)

887 :名無氏物語:2010/01/11(月) 18:59:20 ID:wgigRFyR
今日はまづ思ふばかりの色みせて心の奧をいひはつくさじ(足利義政)

888 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:00:08 ID:wgigRFyR
つらきかな曽我の河原にかる草のつかのまもなく思ひみだれて(足利義政)

889 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:09:47 ID:wgigRFyR
さやかなる影はそのよの形見かはよしただくもれ袖の上の月(足利義政)

890 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:10:38 ID:wgigRFyR
わが思ひ神さぶるまでつつみこしそのかひなくて老いにけるかな(足利義政)

891 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:11:36 ID:wgigRFyR
そめつくす秋はもみぢのかたはらのまた深山木となる桜かな(飛鳥井雅康)

892 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:12:31 ID:wgigRFyR
水にのみふるをやは言ふ月にだに光きえゆく庭のうす雪(飛鳥井雅康)

893 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:13:39 ID:wgigRFyR
春風に野沢の氷かつきえてふれどたまらぬ水のあわ雪(藤原雅経)

894 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:14:43 ID:wgigRFyR
人や知らむあらぬ筆には書きなせど心の見ゆるわが玉づさは(飛鳥井雅康)

895 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:16:04 ID:wgigRFyR
たのめてし言の葉なるる玉づさをあらぬ筆かと人に見せばや(冷泉為相)

896 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:17:36 ID:wgigRFyR
しひてなどしたふ心ぞ一夜こそこの世のちの世かくるなさけを(飛鳥井雅康)

897 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:30:51 ID:wgigRFyR
さびしさの種をぞうゑし宵々に夢おどろかす庭の荻原(桜井基佐)

898 :名無氏物語:2010/01/11(月) 19:31:45 ID:wgigRFyR
花を見ておもひ忘るる時あれど立ちされば又おもふ君かな(桜井基佐)

899 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:00:06 ID:wgigRFyR
花をみる心はよそにへだたりて身につきたるは君がおもかげ(西行)

900 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:00:55 ID:wgigRFyR
水のあわにきえぬ色香やうかぶらむ落ちても梅の花の下風(姉小路基綱)

901 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:01:44 ID:wgigRFyR
消えゆくも霞むもわかず峰の雪色うすくなる春雨の空(姉小路基綱)

902 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:02:29 ID:wgigRFyR
風よわくややくもりきてふる雨の音までかすむ春の明ぼの(姉小路基綱)

903 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:03:10 ID:wgigRFyR
見るがうちに光を花の色ぞそふ遠山ざくら月いづるころ(姉小路基綱)

904 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:04:27 ID:wgigRFyR
大方もあだなる花の一時をこよひの夢につくす春かな(姉小路基綱)

905 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:05:17 ID:wgigRFyR
下枝まで志賀の浜松なみ越えて水海ひろき五月雨の頃(姉小路基綱)

906 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:06:17 ID:wgigRFyR
夕べよりながめわぶるや秋の夜のながき思ひのはじめなるらむ(姉小路基綱)

907 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:58:50 ID:wgigRFyR
むらむらに花の籬をかこふかな野べの千草にまよふ夕霧(姉小路基綱)

908 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:59:27 ID:ZgHOYrJL


909 :名無氏物語:2010/01/11(月) 20:59:37 ID:wgigRFyR
夜をこめてたつ秋霧の朝じめり紅葉の奥もふかき山かな(姉小路基綱)

910 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:00:20 ID:wgigRFyR
ひましらむ窓の扉の光よりまだ見ぬ庭の雪ぞ知らるる(姉小路基綱)

911 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:02:21 ID:wgigRFyR
おきつ浪緑にはるる雪のいろにけさはまぢかき淡路島山(姉小路基綱)

912 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:03:14 ID:wgigRFyR
つつまじよ硯の墨のみづからと見せし涙の色もこそあれ(姉小路基綱)

913 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:04:09 ID:wgigRFyR
つつまじよおもふ思ひはいかにとも色そめがたき袖にまかせて(正徹)

914 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:05:39 ID:wgigRFyR
袖の色も人はことなる吾亦紅かれゆく野べに猶やしをれむ(姉小路基綱)

915 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:07:09 ID:wgigRFyR
朝まだき春のものとて天の原ふりさけみれば霞みそめつつ(後土御門天皇)

916 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:27:22 ID:wgigRFyR
待ちわぶる人に咲きぬと告げんまも立ちさりがたき花の明けぼの(後土御門天皇)

917 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:28:17 ID:wgigRFyR
咲きもそひ散りもはじめて花桜うきうれしさのまじる雨かな(後土御門天皇)

918 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:29:21 ID:wgigRFyR
咲きもそひ散りもはじめて花桜うきうれしさのまじる雨かな(兼好)

919 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:30:39 ID:wgigRFyR
夕まぐれ花もなごりを思へばや面影おくるかへるさの道(後土御門天皇)

920 :名無氏物語:2010/01/11(月) 21:32:39 ID:wgigRFyR
旅ごろも袖のわかれに立ちそひて面影おくる有明の月(二条為世)

921 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:00:18 ID:wgigRFyR
くるるまで見つる名残に山桜かへるさおくる花の面かげ(二条為世)

922 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:09:05 ID:wgigRFyR
時鳥声きくまでと山道にまよへる我ぞいまだ旅なる(後土御門天皇)

923 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:16:09 ID:wgigRFyR
なる神の音は高雄の山ながらあたごの峰にかかる夕立(後土御門天皇)

924 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:17:01 ID:wgigRFyR
なる神の音はたかをの山風に雨よりも猶雲ぞさきだつ(小倉公雄)

925 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:17:59 ID:wgigRFyR
夕立のふりくる音のあらち山矢田野をかけて風ぞはげしき(後土御門天皇)

926 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:20:00 ID:wgigRFyR
我が涙なにこぼるらん吹く風も袖のほかなる秋の夕暮(後土御門天皇)

927 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:22:04 ID:wgigRFyR
旅人はさやにも見しか雲はるる甲斐が嶺出づる秋の夜の月(後土御門天皇)

928 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:34:21 ID:wgigRFyR
わすれずも袖とふかげか十年あまりよそに忍びし雲の上の月(後土御門天皇)

929 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:44:03 ID:wgigRFyR
分け入りししげき野中のつらさをや月になぐさむ人の面影(後土御門天皇)

930 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:45:26 ID:wgigRFyR
思ひ寝にみるとはすれどあや莚あやめもわかぬ夢ぞはかなき(後土御門天皇)

931 :名無氏物語:2010/01/11(月) 22:46:26 ID:wgigRFyR
いたづらに名のみながれて水無瀬川おろかなる身ぞありてかひなき(後土御門天皇)

932 :名無氏物語:2010/01/12(火) 13:56:12 ID:P+O2VH1x
梅の花にほふ夕べは身を分けて空にこころの春風ぞ吹く(肖柏)

933 :名無氏物語:2010/01/12(火) 13:59:24 ID:P+O2VH1x
ゆきてをる心のかへさいかならむ千里にかすむ山桜かな(肖柏)

934 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:00:17 ID:P+O2VH1x
ゆく春の名残はあれど見る人も遠山なしの花やさびしき(肖柏)

935 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:01:08 ID:P+O2VH1x
あすよりは天つ空にや恋ひ佗びむ雲のはたてに春は暮れにき(肖柏)

936 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:02:05 ID:P+O2VH1x
うつしみよ山はあらしもやはらかにならのわか葉を言の葉の道(肖柏)

937 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:03:23 ID:P+O2VH1x
放ちかふ夏野の牛もかたよるや水草清き杜の下道(肖柏)

938 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:04:42 ID:P+O2VH1x
やどりこし野原の小萩露をおきてうつろひゆかむ花の心よ(肖柏)

939 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:06:41 ID:P+O2VH1x
独りすむ市の仮屋の月かげに世わたる人のあはれをぞ知る(肖柏)

940 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:20:51 ID:P+O2VH1x
町くだりよろぼひ行きて世を見れば物のことわりみなしられけり(慈円)

941 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:21:50 ID:P+O2VH1x
さびしきはあるる垣ねの薄紅葉木の下てらす秋の日のかげ(肖柏)

942 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:23:41 ID:P+O2VH1x
秋の日のよわき影とや紅葉ばにやどるもうすき梢なるらん(正徹)

943 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:25:41 ID:P+O2VH1x
雪はらふ野中の杉の一むらや嵐にやどる夕暮の色(肖柏)

944 :名無氏物語:2010/01/12(火) 14:27:02 ID:P+O2VH1x
山もとの杉の一むらうづみかね嵐も青くおつる雪かな(心敬)

945 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:00:11 ID:P+O2VH1x
軒ばよりあまりて落つる雪の音に夕暮ふかくなれる宿かな(肖柏)

946 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:01:23 ID:P+O2VH1x
ほの見しにそのこととなく詠めわびぬこれをや恋の春の夕暮(肖柏)

947 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:02:15 ID:P+O2VH1x
雲の色風のけしきにながめても心のとはば憂き夕べかな(肖柏)

948 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:03:10 ID:P+O2VH1x
月にさへ物はおもはじ夕暮を限にたのむならひともがな(肖柏)

949 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:04:19 ID:P+O2VH1x
せめくるは憂き身の何ぞつれなきに心あはする秋の夕暮(肖柏)

950 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:09:51 ID:P+O2VH1x
世のならひ秋のためしも身のうさにあまる夕ぞいとどせめくる(正徹)

951 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:11:13 ID:P+O2VH1x
あやなくもたのむ夜くるし雨の音に心すむべき灯のもと(肖柏)

952 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:36:25 ID:P+O2VH1x
言の葉にのこす心を折りそへし野分の跡の花とだに見よ(肖柏)

953 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:37:45 ID:P+O2VH1x
水くらき木陰にうすく見え初めて夜になるままにそふ蛍かな(大内政弘)

954 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:38:56 ID:P+O2VH1x
野辺よりも思へばふかきあはれかなうつす虫籠の夕暮の声(大内政弘)

955 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:41:17 ID:P+O2VH1x
ゆき暮れてうちぬる市の仮やかた都の夢を売る人もがな(大内政弘)

956 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:57:34 ID:p9Kdm+o7
おほてらの まろきはしらの つきかげを
つちにふみつつ ものをこそおもへ (会津八一)

957 :名無氏物語:2010/01/12(火) 15:59:52 ID:p9Kdm+o7
みゆきつむ まつのはやしを つたひきて 
まどにさやけき やまがらのこゑ (会津八一)

958 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:11:06 ID:P+O2VH1x
かり枕足もやすめぬ旅寝かなあすの道のみ夢にたどりて(大内政弘)

959 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:11:55 ID:P+O2VH1x
わきかねつ心にもあらで十とせあまりありし都は夢かうつつか(大内政弘)

960 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:12:59 ID:P+O2VH1x
あかなくの心をおきて見し世よりいくとせ春の明ぼのの空(下冷泉政為)

961 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:13:49 ID:P+O2VH1x
花かすむ夕べをとへばおぼろ夜の月にもなりぬをちかたの里(下冷泉政為)

962 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:14:46 ID:P+O2VH1x
色にそむならひと思へば春はただ花ぞ心の空になりぬる(下冷泉政為)

963 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:15:55 ID:P+O2VH1x
また見むと思はぬ花のかげならばしひて手折らむけふの夕べを(下冷泉政為)

964 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:16:55 ID:P+O2VH1x
ちらばまた花にうつらむ恨みまでかすめる月に思ひわびぬる(下冷泉政為)

965 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:18:01 ID:P+O2VH1x
さく花にうつる心やうらむらん去年の桜のふかき面影(正徹)

966 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:26:51 ID:P+O2VH1x
見るからに花も露けきふる里の春をばさても思ひすてしか(下冷泉政為)

967 :名無氏物語:2010/01/12(火) 18:28:02 ID:P+O2VH1x
すずしさや色にもみゆる吹く風はたえまがちなる木々の夕かげ(下冷泉政為)

968 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:00:25 ID:P+O2VH1x
むすびこし清水がもとは秋ながらくるるを夏と思ふころかな(下冷泉政為)

969 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:01:33 ID:P+O2VH1x
心なほ夕とどろきの橋柱たつ秋風も身にしみて行く(下冷泉政為)

970 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:09:02 ID:P+O2VH1x
おき出づる身もあだし世の名残思ふ月は有明あさがほの花(下冷泉政為)

971 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:10:14 ID:P+O2VH1x
おきいづる袖さへ霜の朝床にながきよいかで老はたへけん(下冷泉政為)

972 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:11:02 ID:P+O2VH1x
秋風にのこりおほかる夢さめて又あはれそふねやの月かげ(下冷泉政為)

973 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:12:15 ID:P+O2VH1x
冬くれば霜の鐘きく初瀬山もろき木の葉にひびくとはなし(下冷泉政為)

974 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:13:19 ID:P+O2VH1x
ふり行くを身におどろかす小夜時雨おもへや冬にうつるほどなさ(下冷泉政為)

975 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:14:41 ID:P+O2VH1x
うつろふとみる色もなき白雪のこぼるる枝にをしき暮かな(下冷泉政為)

976 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:16:02 ID:P+O2VH1x
雪にとふ人こそなけれ冬ごもる里のならひは我もしれども(下冷泉政為)

977 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:17:26 ID:P+O2VH1x
いかにともとふべくはあらぬ雪のうちの思ひやおなじとほつ里人(下冷泉政為)

978 :名無氏物語:2010/01/12(火) 19:23:18 ID:P+O2VH1x
消えかへる涙ぞつらきひとり寝の我がうづみ火はかきおこしても(下冷泉政為)

979 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:00:10 ID:P+O2VH1x
しらずその逢瀬やいつのみなせ川たのむ契りはありて行くとも(下冷泉政為)

980 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:02:14 ID:P+O2VH1x
色にそむ心よりみる花やなほ目にさやかなる春をしるらん(下冷泉政為)

981 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:03:23 ID:P+O2VH1x
思ひ寝になれこし花や今朝さくもなほ覚めやらぬ夢の面影(上冷泉為広)

982 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:11:17 ID:P+O2VH1x
帰るさの朝霧ふかし虫の音を夕露かけてたづねこし野に(上冷泉為広)

983 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:12:20 ID:P+O2VH1x
日影まつ山下露の朝じめり風だにしらぬ花をみるかな(豊原統秋)

984 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:13:23 ID:P+O2VH1x
うつつこそさもあやにくにさそふとも夢路はゆるせ花の下風(豊原統秋)

985 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:14:10 ID:P+O2VH1x
朝戸あけに山の尾上をこす雁のこゑきく雲に秋風ぞふく(豊原統秋)

986 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:15:09 ID:P+O2VH1x
逢ふことはいつともわかぬ松の色の夕べはなどか風もかなしき(豊原統秋)

987 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:16:23 ID:P+O2VH1x
かすみつつ空には見えぬ春雨のこまかにそそく水の面かな(兼載)

988 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:17:25 ID:P+O2VH1x
日をふれば海をたたへて中々に河音たゆるさみだれの比(兼載)

989 :名無氏物語:2010/01/12(火) 20:18:36 ID:P+O2VH1x
あさき瀬にせかれし波は岩こえて川音たゆる五月雨の比(藤原経高)

990 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:43:28 ID:P+O2VH1x
荻の葉を時々風の露ふけば夜半の枕の夢のむらぎえ(兼載)

991 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:44:43 ID:P+O2VH1x
荻原や夜半に秋風露ふけばあらぬ玉ちる床のさむしろ(藤原良経)

992 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:46:11 ID:P+O2VH1x
たて残す槙の戸口のさむしろにひとすぢうつる月の影かな(兼載)

993 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:47:42 ID:P+O2VH1x
ふかき夜の雨にかへりし君ゆゑに残る袖までしほれつるかな(兼載)

994 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:48:41 ID:P+O2VH1x
月はしづみにほひはうかぶ江の水を梅さく庭にせきもとめばや(玄誉)

995 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:49:51 ID:P+O2VH1x
花みずはうごかむものか我が心さしもしづけき春の夕べに(玄誉)

996 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:50:34 ID:P+O2VH1x
もろともに老木の梅の陰にきてまたこの春も花をみるかな(玄誉)

997 :名無氏物語:2010/01/12(火) 21:52:07 ID:P+O2VH1x
山里は心づくしもなぐさみもひとつ木の間の秋の夜の月(素純)

998 :名無氏物語:2010/01/12(火) 22:02:22 ID:P+O2VH1x
村時雨くもりみ晴れみ秋の日のうす花薄袖ほさぬころ(素純)

999 :名無氏物語:2010/01/12(火) 22:03:24 ID:P+O2VH1x
たがために色どる露のうすくこくならびの岡の木々の紅葉葉(素純)

1000 :名無氏物語:2010/01/12(火) 22:04:14 ID:P+O2VH1x
村霞くもりみはれみ行く月に見し世の事もつづきやはする(正徹)

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